演題抄録

デジタルポスター

開催概要
開催回
第55回・2017年・横浜
 

ADT下前立腺癌患者へのデノスマブ投与が骨質マーカーに与える影響についての検討

演題番号 : P65-2

[筆頭演者]
宮澤 慶行:1 
[共同演者]
青木 雅典:1、鈴木 智美:1、中山 紘史:1、宮尾 武士:1、栗原 聰太:1、大木 亮:1、周東 孝浩:1、関根 芳岳:1、野村 昌史:1、小池 秀和:1、松井 博:1、柴田 康博:1、伊藤 一人:1、鈴木 和浩:1

1:群馬大学・医学部附属病院・泌尿器科

 

【緒言】前立腺癌に対するアンドロゲン除去療法(ADT)は高い有効性から広く使用されているが続発性骨粗鬆症が問題となる.骨塩量低下の予防,骨転移癌に対する治療のためデノスマブの投与や骨代謝マーカーによる観察が行なわれている.近年,骨脆弱化の原因として骨コラーゲン悪玉架橋の過形成による骨質の低下が骨塩量低下と独立した要因として着目され,骨質マーカーの測定による評価が行なわれている.今回我々はADTやデノスマブ投与の有無が前立腺癌患者の骨質に与える影響を,骨質マーカーを用いレトロスペクティブに検討した.【方法】前立腺癌と診断された47症例(平均年齢73.6歳,初診時PSA中央値 11.1 ng/ml)について検討を行った.骨転移症例は9例,デノスマブ併用例は20例であった.骨質マーカーとしてペントシジン,骨吸収マーカーとしてTRACP-5bの血中濃度を投与前(Pre),6ヶ月後(6m),12ヶ月後(12m)に測定し,Pre,12mに骨塩定量(HOLOGIC社)を行い大腿骨頸部と腰椎のBone Mineral Density(BMD, g/cm3)を測定した.【結果】BMD変化率は, デノスマブ投与群(D+群)の大腿骨頸部で+0.43±3.86 %(p=0.0076 vs D-群),腰椎で+3.44±5.43 %(p=0.0015 vs D-群)であったのに対しデノスマブ非投与群(D-群)の大腿骨頸部で-2.71±3.00 %(12m),腰椎で-3.30±4.34 %(12m)と有意にD+群で高値であった.D+群のTRACP-5b(12m)平均値は198.9 mU/dL, D-群の426.0 mU/dLに比べ有意に低値で,治療効果を反映した(p<0.001).ペントシジン変化率での検討ではD+群(Pre-12m)で4.94%減少したのに対し,D-群では34.7%増加し,両群間の変化率に有意差を認めD+群で低下傾向を認めた(p=0.0036).【結語】デノスマブの投与により,骨密度は上昇し,TRACP-5bは低下した. 骨質マーカーとされるペントシジンは,非投与群では上昇傾向を認めたが,デノスマブ投与により上昇が抑制された.

キーワード

臓器別:前立腺・男性生殖器

手法別:内分泌・ホルモン療法

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