演題抄録

デジタルポスター

開催概要
開催回
第55回・2017年・横浜
 

前立腺癌ホルモン療法におけるGn-RHアンタゴニスト切替療法の前向き多施設共同試験

演題番号 : P61-6

[筆頭演者]
横溝 由美子:1,9 
[共同演者]
林 成彦:1、山中 竹春:3、田栗 正隆:3、岸田 健:4、滝沢 明利:5、太田 純一:6、土屋 ふとし:7、池田 伊知郎:8、矢尾 正祐:1、上村 博司:2

1:横浜市立大学・附属病院・泌尿器科、2:横浜市立大学・附属市民総合医療センター・泌尿器・腎移植科、3:横浜市立大学・医学部・臨床統計学、4:地方独立行政法人神奈川県立病院機構神奈川県立がんセンター・泌尿器科、5:社会福祉法人親善福祉協会国際親善総合病院・泌尿器科、6:横浜市立市民病院・泌尿器科、7:横浜市立みなと赤十字病院・泌尿器科、8:国家公務員共済組合連合会横浜南共済病院・泌尿器科、9:財団法人同友会藤沢湘南台病院・泌尿器科

 

【目的】前立腺癌の内分泌療法におけるGn-RHアンタゴニストはGn-RHアゴニストに比較しPSA無再燃期間を有意に延長する。しかし、Gn-RHアゴニストからGn-RHアンタゴニストへの切替療法の有用性については未だ結論は出ていない。我々はGn-RHアンタゴニスト(デガレリクス)切替療法を多施設共同の前向き試験で行い、その中間解析結果を報告する。
【対象と方法】組織学的に前立腺癌と診断され内分泌療法を施行中、1次内分泌療法が無効と診断された前立腺癌患者37例。AWSを確認後、Gn-RHアゴニストをGn-RHアンタゴニストへ切り替えた。主要評価項目を切替後12週時のPSA Responder rate(Responder:試験開始時よりPSAが低下もしくは上昇が10%以内)、副次評価項目をResponder症例におけるPSAが試験開始時PSAから25%以上上昇するまでの期間、PSA非再発生存期間(PSA Progression free survival)、治療奏効期間(Time to treatment failure)、全生存期間(Overall survival)、癌特異的生存期間(Cancer specific survival)、画像診断による無増悪生存期間(radiographic PFS)、安全性(有害事象発現率)とし、前向きに検討した。
【結果】年齢の中央値は76歳、NCCNのリスク分類で超高リスクが20例(54.1%)、高リスクが11例(29.7%)、中間リスクが5例(13.5%)、低リスクが1例(2.7%)。PSA Responder rateは24.3%(9例)であった。Responder症例におけるPSAが試験開始時PSAから25以上上昇するまでの期間の中央値は5.75ヶ月、PSA非再発生存期間の中央値は1.77ヶ月、治療成功期間の中央値は1.77ヶ月、3ヶ月後の画像診断による無増悪生存率は96%であった。安全性に関しては、有害事象発現率はG3以上が2例(5.4%)のみであった。
【結語】Gn-RHアンタゴニスト切替療法の有効性は限定的であった。有効性を予測する明らかな要因はなかった。ただし比較的長期に及びPSAの安定を認める症例もあった。他の治療の導入がためらわれる症例ではGn-RHアンタゴニスト切替療法を検討する余地があると考えられた。

キーワード

臓器別:前立腺・男性生殖器

手法別:内分泌・ホルモン療法

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