演題抄録

デジタルポスター

開催概要
開催回
第55回・2017年・横浜
 

Cape+Bmab療法が長期間奏功している高齢者切除不能大腸癌の一例

演題番号 : P34-4

[筆頭演者]
宮平 工:1 
[共同演者]
西原 実:1、奥島 憲彦:1

1:社会医療法人かりゆし会ハートライフ病院・外科

 

 高齢者社会の到来とともに高齢者の切除不能進行再発大腸癌に対する治療の機会も増えている。高齢者に対する化学療法の安全性や有効性のエビデンスは乏しく、レジメンの選択に苦慮することも少なくない。今回我々は切除不能大腸癌に対し、Cape+Bmab療法が長期間奏功している高齢者の一例を経験したので若干の文献的考察を加え報告する。
 症例は80歳代、男性。便失禁後に立位不能となり、高熱も認めたため、当院の救急外来を受診した。CT検査で多発肝腫瘤を伴う上行結腸腫瘤を認めた。入院後に大腸内視鏡検査を行い、上行結腸の腫瘍からの生検でGroup5,中分化型腺癌と診断した。腫瘍マーカーCEA=151.5ng/mL, CA19-9=141.9U/mLと上昇を認め、CT検査の所見も併せて、多発肝転移を伴う切除不能大腸癌と診断した。
 大腸内視鏡検査で腫瘍部はスコープが通過しないため、原発巣切除として結腸右半切除術を施行した。経過良好で術後10日目に退院となった。術後4週目よりCape+Bmab療法を開始した。3コース投与後の効果判定CTでPRと判定した。手足症候群のため、Capeを減量しその後も治療を継続し、治療開始後24か月経過し現在に至っている。PRは維持されており、腫瘍マーカーも正常化している。経過中に軽度の腸閉塞で5日間の入院があるだけで、PS0が維持されており、QOLの高い生活が出来ている。
 大腸癌治療ガイドライン2016年版によると強力な治療が適応とならない患者群に対する一次治療のひとつとして、Cape+Bmab療法が推奨されている。Cape+Bmab療法は比較的有害事象が軽微であり、安全性の高い有効な治療と考えられた。

キーワード

臓器別:大腸・小腸

手法別:化学療法

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