演題抄録

デジタルポスター

開催概要
開催回
第55回・2017年・横浜
 

転移性腎癌に対するニボルマブの初期治療成績

演題番号 : P33-7

[筆頭演者]
宮田 遥:1 
[共同演者]
大澤 崇宏:1、菊地 央:1、松本 隆児:1、丸山 覚:1、安部 崇重:1、篠原 信雄:1

1:北海道大学・大学院医学研究科・腎泌尿器外科学教室

 

【背景・目的】Checkmate025の結果に基づき、有転移腎癌に対する2次治療薬としてニボルマブが2016年8月に適応承認された。現在、多くの施設において有転移腎癌患者に対し使用されてきているが、実臨床における有効性、有害事象の問題は必ずしも明らかになっていない。今回我々はニボルマブが投与された当科における初期治療症例の治療経過をまとめ、有効性・有害事象について検討した。

【対象・方法】北海道大学病院において、前治療歴を有する有転移腎癌でニボルマブが投与された10症例(Checkmate025に登録・治療した2例を含む)を対象とした。ニボルマブ投与時におけるリスク分類としてはMSKCCリスク分類(2004)を用いた。効果判定にはRECIST version1.1を用い、有害事象については免疫関連有害事象(irAE)を中心にまとめた。

【結果】対象とした10例中男性7例、女性3例で、ニボルマブ投与開始時年齢は51-67歳(中央値63.5歳)であった。ECOG Performance Statusは0が6例、1が2例、2が2例であった。腹膜播種病変を有した1例を除き9例は多臓器転移例(2臓器 1例、3臓器 7例、4臓器 1例)であり、組織型は10例全例で淡明細胞癌であった。ニボルマブ投与前のVEGFR-TKI治療レジメン数は1-4(中央値2)、ニボルマブ投与開始時のリスク分類は、Favorable risk 4例、Intermediate risk 3例、Poor risk 3例であった。ニボルマブの投与期間 2-43か月(中央値3.5か月)で、最良総合効果判定はPR 5例、SD 4例、PD 1例、奏効率は50%であった。リスク分類別奏効率は、favorable riskで25% (4例中1例), Intermediate riskで67% (3例中2例), poor riskで67% (3例中2例)であった。免疫関連有害事象は、2例(皮膚障害1例、腎機能障害の増悪1例)20%に認め、両者ともニボルマブの投与を中止したが、その後も治療効果(PR)は持続している。またニボルマブにてPDであった1例も、その後投与したパゾパニブが奏功し、病変はコントロールされている。投与開始後観察期間 2-43か月(中央値6か月)の段階で全例生存中である。

【結論】当科におけるニボルマブの初期治療成績を報告した。投与開始前のリスク分類に関わらず、ニボルマブは有効であった。ただ、投与にあたって免疫関連有害事象の発生にも十分注意を払う必要があると考えられた。

キーワード

臓器別:腎・尿路・膀胱

手法別:分子標的治療

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