演題抄録

デジタルポスター

開催概要
開催回
第55回・2017年・横浜
 

転移性腎細胞癌に対するニボルマブの初期使用経験

演題番号 : P33-5

[筆頭演者]
藤原 遼:1 
[共同演者]
湯浅 健:1、沼尾 昇:1、山本 真也:1、増田 均:1、福井 巌:1、米瀬 淳二:1、稲村 健太郎:2、石川 雄一:2

1:公益財団法人がん研究会有明病院・泌尿器科、2:公益財団法人がん研究会有明病院・病理部

 

緒言:免疫チェックポイント阻害剤ニボルマブは2016年に承認され、優れた治療効果と比較的少ない有害事象により転移性腎細胞癌に対する新たな選択肢として期待されている。今回は、当科でのニボルマブの治療成績を後方視的に報告する。

対象と方法:対象は2017年5月までにニボルマブを投与した転移性腎細胞癌症例24例。抗腫瘍効果はRECIST ver1.1、有害事象はCTCAE 4.0を用いて評価した。

結果:患者背景は男性21例、女性3例。診断時年齢中央値は63.6(49-86)歳、Karnofsky Performance status 70:1例、80:5例、90:10例、100:8例。腫瘍径中央値8.0(2.6-17.0)cm、腎摘除術施行例21例、未施行例3例。診断時臨床病期はT1 6例、T2a 1例、T3a 9例、T3b 4例、T4 1例、不明3例、リンパ節転移陽性例8例、陰性例9例、不明7例、遠隔転移陽性例9例、陰性例13例、不明2例であった。IMDCリスク分類はFavorableリスク 10例、Intermediateリスク 11例、Poorリスク 1例、不明2例。病理結果は淡明細胞癌20例、乳頭状腎癌(type1:1例、type2:1例)、Unclassified 1例、不明1例であり、Fuhrman GradeはGrade1:2例、Grade2:9例、Grade3:5例、不明8例であった。前治療歴はサイトカイン療法治療歴9例、分子標的治療TKI、mTOR阻害剤治療歴(スニチニブ 12例、パゾパニブ 9例、アキシチニブ 16例、エベロリムス1例、エベロリムス+レバチニブ1例)は1レジメンから4レジメンまでそれぞれ15例、5例、3例、1例であり、前治療投与期間中央値は28.0(4-84)ヶ月であった。ニボルマブ投与開始時点での転移臓器数は1臓器のみ12例、2臓器以上12例であった。観察期間中央値3.2ヶ月(0-11ヶ月)において、15例が抗腫瘍効果判定可能であり、最大抗腫瘍効果はCR0例、PR4例(27%)、SD7例(46%)、PD4例(27%)であった。ニボルマブ投与後の無増悪生存期間および中央値生存期間中央値は未到達であった。有害事象は胸水増加および疲労をそれぞれ1例、計2例(8.3%)のG3の有害事象を認めたが、他症例は現時点では軽度であった。

結論:ニボルマブは早期著効例も認め、有害事象の多くはコントロール可能であり、TKI前治療歴のある転移性腎細胞癌に対する分子標的治療の2nd breakthroughと考えている。

キーワード

臓器別:腎・尿路・膀胱

手法別:免疫療法

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