演題抄録

デジタルポスター

開催概要
開催回
第55回・2017年・横浜
 

大腸癌に対する、mFOLFOX6、FOLFIRI療法中に発症した間質性肺炎の3例

演題番号 : P29-5

[筆頭演者]
臼田 敦子:1 
[共同演者]
今野 宗一:1、藤本 崇司:1、矢川 裕一:1、吉松 和彦:2、碓井 健文:2、島川 武:2、成高 義彦:2

1:医療法人社団成和会西新井病院・外科、2:東京女子医科大学・東医療センター・外科

 

mFOLFOX6、FOLFIRI療法の副作用は、末梢神経障害、消化器症状が主であり、呼吸器関連症状の報告は少ない。2012年4月から2017年3月まで当科でmFOLFOX6、FOLFIRI療法を施行した40例中、3例に間質性肺炎を発症した。
[症例1] 68歳、男性。多発他臓器転移を伴うcStageIV直腸癌に対し、ストーマ造設し、mFOLFOX6を12コース施行した後、呼吸苦を認めた。CTで右肺全体と左下肺にすりガラス陰影を認め、間質性肺炎と診断し、メチルプレドニゾロン、酸素投与他、集学的治療を行い改善した。
[症例2] 64歳、男性。閉鎖リンパ節に転移を伴うcStageIIIb直腸癌に対し、mFOLFOX6を8コース施行した後、発熱、咳嗽を認めた。CTにて左右上肺野の網状影と右胸水を認め、また、SP-Dの上昇を認め、間質性肺炎と診断した。メチルプレドニゾロンの投与を行い、改善した。その後、FOLFIRI14コース施行後、再度間質性肺炎を発症し、プレドニゾロン内服にて改善した。現在、FOLFIRI療法継続中である。
[症例3]80歳、男性。肝転移を伴うcStageIV結腸癌に対し、原発巣切除を施行し、mFOLFOX6を12コース施行した後、咳嗽を認めた。CTにて左下葉のすりガラス陰影を認め、またSP-Dの上昇を認め、間質性肺炎と診断した。プレドニゾロン内服を行い改善した。
化学療法による呼吸器関連症状の報告は少ないが、決して稀な副作用とは言い難い。発熱、咳嗽、呼吸苦などの症状を注意深く観察し、間質性肺炎発症の可能性を考慮する必要があると考える。重篤な症例もあるため、初期症状を見落とすことなく、早期に治療を開始することが重要である。

キーワード

臓器別:大腸・小腸

手法別:化学療法

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