演題抄録

デジタルポスター

開催概要
開催回
第55回・2017年・横浜
 

化学療法が著効した大細胞型胃内分泌腫瘍の1例

演題番号 : P181-4

[筆頭演者]
藤本 博人:1 
[共同演者]
川口 清:1、磯部 秀樹:1、浦山 雅弘:1、布施 明:1、太田 圭治:1

1:済生会山形済生病院・外科

 

【症例】64歳男性。【主訴】心窩部痛。【現病歴】2009年6月空腹時心窩部痛を自覚し近医受診。上部内視鏡検査にて、胃体部小弯に2型の腫瘍を認め当院紹介となった。【検査所見】上部消化管内視鏡では、胃体部小弯に7cm大の2型の腫瘍を認め、生検で低分化腺癌と診断された。CTでは肝両葉に少なくとも6個の転移と、LN#7にBulkyなリンパ節転移を認めた。【経過】根治切除は不可能と判断し、化学療法を行う方針となった。2009年7月よりTS-1/CDDPを6コース施行。肝、リンパ節転移はPRであったが、主病巣のみPDとなり、2010年3月より化学療法をlow dose CPT-11/CDDPに変更した。その後、肝、リンパ節転移はPRを維持していたが、主病巣はさらに増大し、主病巣からの出血がコントロールできなくなったため、主病巣の切除を行うこととした。2010年6月24日幽門側胃切除術D2郭清と肝転移のサンプリングを施行した。病理の結果は大細胞型内分泌細胞癌であった。肝転移に対する化学療法の組織学的効果判定はGrade1aであった。術後CPT-11/CDDPを再開したが、腎機能障害が出現し、2011年6月よりCPT-11単独投与に変更した。その後、肝S4-5に認めた転移の一つのみが増大し、2011年11月よりweekly PTXに変更した。2コース施行したが、さらに肝転移は増大を認めた。その他の肝転移はCRを維持しており、明らかな病変は一か所であったため切除の方針とした。2012年4月6日肝S4,5部分切除術施行、術中所見ではその他の肝転移ははっきりしなかった。肝切除後は化学療法を行わずに経過観察となった。肝切除の4年後に食道癌を認めたが、胃癌の肝転移はCRと判断し、2016年5月食道亜全摘術を施行した。その後、現在も再発は認めていない。【結語】胃内分細胞癌に対する化学療法には現在定まったものはなく,奏功例の報告も少ない。今回我々は、多発肝転移・リンパ節転移をともなう大細胞型内分泌細胞癌に対し化学療法を施行し、主病巣の切除、肝切除を行ったことによりCRを得た症例を経験したので報告する。

キーワード

臓器別:胃・十二指腸

手法別:化学療法

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