演題抄録

デジタルポスター

開催概要
開催回
第55回・2017年・横浜
 

パクリタキセルの末梢神経障害に対する手足の冷却+着圧ソックスの有用性の検討

演題番号 : P17-4

[筆頭演者]
廣瀬 富紀子:1 
[共同演者]
小澄 宏美:1、高垣 七奈:1、中谷 裕子:2、藤田 倫子:3、井口 千景:3、芝 英一:3

1:医療法人英仁会大阪ブレストクリニック・薬剤部、2:医療法人英仁会大阪ブレストクリニック・看護部、3:医療法人英仁会大阪ブレストクリニック・乳腺外科

 

パクリタキセル(以下PTX)の末梢神経障害は高頻度に発生する副作用であるのもかかわらず、症状緩和に対して適切な対処法がないのが現状である。当院では、以前から予防的投与として牛車腎気丸とピリドキサールを投与してきたが、十分とは言えなかった。そこで、手足の冷却に加え、着圧ソックスの着用を行った場合(以下試験群)の有用性について検討を行った。[方法]2016年にwPTXを12クール実施した患者82名について12クール終了時の末梢神経障害の程度と開始時に処方していた支持療法(牛車腎気丸+ピリドキサール)に追加処方があったか、化学療法終了後も継続処方されているかどうかについて調査した。コントロール群として、2010年10月~2011年7月にwPTXを12クール行った32名で 支持療法(牛車腎気丸+ピリドキサール)のみ実施した群と比較検討した。末梢神経障害の評価はCTCAE に基づいて行った。手の冷却にはクリニックで準備したフローズングローブを使用し足用の保冷剤と着圧ソックスは患者さんご自身で準備してもらったものを使用した。[結果]コントロール群の末梢神経障害のGrade3 2例(6.2%)、Grade2 14例(43.8%)、Grade1 12例(37.5%)、 Grade0 3例(12.5%)に対して試験群では、Grade3 2例(2.4%) 、Grade2 15例(18.3%)、 Grade1 45例(54.9%)、 Grade0 20例(24.4%)だった。また支持療法の追加があった症例は、コントロール群が6例(18.8%)、試験群が22例(26.8%)で試験群のほうが多い結果であったが、半年以上継続した症例は3例のみであった。Grade1でも、ラフチジンの追加投与を行った症例では終了後には投薬なしでコントロールできた症例が多かった。[考察]PTXの末梢神経障害に対して手足の冷却+着圧ソックス併用を行うことで、症状の程度を軽減することができた。患者さんに準備してもらったものも安価に購入できるもので、経済的負担にはならなかった。また内服支持療法を早期から必要時に追加投与することで、治療後の継続処方を減らすことができた。PTXの末梢神経障害に対して手足の冷却+着圧ソックス併用は患者のQOLの低下を軽減することに有用と考えられる。

キーワード

臓器別:乳腺

手法別:支持療法

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