演題抄録

デジタルポスター

開催概要
開催回
第55回・2017年・横浜
 

ベバシズマブ+パクリタキセルの副作用と発現状況-薬剤師の聞き取り調査を実施して-

演題番号 : P17-2

[筆頭演者]
稲益 里映:1 
[共同演者]
田中 喜久:2

1:社会医療法人天神会新古賀クリニック・薬剤部、2:社会医療法人天神会新古賀病院・乳腺外科

 

【背景】HER2陰性手術不能または再発乳癌に対する新たな治療法として、血管新生阻害薬ベバシズマブ(以下AVA)を用いた併用療法が2011年9月に承認された。AVA+PTX療法は無増悪生存期間の優位な延長、優れた奏効率が報告されているが、一方で長期の治療継続に支障を来す副作用の報告もある。この副作用を上手にコントロールしていくことがQOL維持には不可欠である。
【目的】当院では2013年1月よりAVA+PTX療法を開始し、現在は各々聞き取りを行い副作用の発現状況を調査している。そこでAVA+PTX療法の安全性を評価し、長期の治療継続を目指すための副作用モニタリングの注意点を検討した。
【方法】2013年1月~17年3月当院乳腺外科においてAVA+PTX療法を施行した手術不能または再発乳癌患者16例を対象とした。AVAに特徴的な副作用である高血圧・出血・蛋白尿等の発現状況、及び中止理由を調査した。なおその間、検査未実施時には定期的検査を依頼した。
【結果】年齢中央値は57.5(43-80)歳、投与時期は術前補助化学療法(NAC)5例、転移再発11例。進行度分類はⅠ:Ⅱ:Ⅲ:Ⅳ期=3:2:4(NAC1):7(NAC4)例であった。サブタイプ分類はLuminalA:B:HER2-enriched:TN=3:8:1:4例であった。主な副作用は高血圧3例(G3以上1)(18.8%)、鼻出血7例(全てG1)(43.8%)、消化管出血1例(G3以上)(6.3%)、蛋白尿7例(G2以上1)(43.8%)、及び血液毒性では好中球減少症9例(G3以上5)(56.3%)であった。なお発現サイクルは、各々高血圧:4~8、鼻出血:1~6、消化管出血:11、蛋白尿:2~8であった。中止は9例(56.3%)、理由はPD7(77.8%)、患者希望1(11.1%)、副作用による中止は蛋白尿1と少なかった。
【考察】AVA+PTX療法は特異的な副作用を認めるが、早期に適切な対処をすることで安全に治療を行うことが出来た。今後QOL維持や長期の治療継続を目指すには、医師・看護師等との連携が必要と考えた。

キーワード

臓器別:乳腺

手法別:分子標的治療

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