演題抄録

デジタルポスター

開催概要
開催回
第55回・2017年・横浜
 

抗PD-1/PD-L1抗体薬不応後の胃癌に対する殺細胞性抗がん剤の有効性と安全性

演題番号 : P169-2

[筆頭演者]
加藤 恭子:1 
[共同演者]
成田 有季哉:1、岡野 裕子:1、小島 勇貴:1、三谷 誠一郎:1、本多 和典:1、舛石 俊樹:1、谷口 浩也:1、門脇 重憲:1、宇良 敬:1、安藤 正志:1、田近 正洋:2、室 圭:1

1:愛知県がんセンター中央病院・薬物療法部、2:愛知県がんセンター中央病院・内視鏡部

 

背景:
切除不能胃癌(metastatic Gastric Cancer:mGC)に対し,抗PD-1抗体薬の有用性が証明された.一方,免疫チェックポイント阻害薬投与後に自己免疫性疾患が増悪するという報告もあり,抗PD-1/PD-L1抗体薬不応後の殺細胞性抗がん剤による化学療法(CTx)について,その有効性と安全性は確立されていない.

方法:
2010年2月から2015年11月までに,当院で2次治療以降に治験で抗PD-1/PD-L1抗体薬を施行したmGCのうち,病勢進行後にCTxを施行した症例を対象とし,有効性と安全性を後方視的に検討した.

結果:
抗PD-1/PD-L1抗体薬施行例34例のうち,22例が抽出された.患者背景は以下の通り:年齢中央値67.5歳,(範囲:48-83歳);男/女,19/3;ECOG PS(0/1/2),9/12/1;HER2(陽性/陰性),10/12;組織型(分化型/未分化型),12/10;転移臓器数(1個/2個以上),13/9;原発巣切除(あり/なし),6/16;治療ライン(3次/4次以降),8/14;前治療レジメン数中央値,4レジメン(範囲:2-5);CTxレジメン(フッ化ピリミジン系+オキサリプラチン/タキサン系ベース/イリノテカンベース),9/9/4; 抗PD-1/PD-L1抗体薬治療期間中央値,3.6か月(範囲:1.4-21.7か月);抗PD-1/PD-L1抗体薬投与中止理由は全例病勢進行であった.CTxの最良総合効果は部分奏効23%,安定50%,進行27%(RECIST ver.1.1),治療成功期間中央値は3.4か月,生存期間中央値は7.8か月,1年生存率は21%(95%信頼区間:5.3-43.6%)であった.CTx開始時に7例で免疫関連有害事象(irAE)が残存していた:皮疹Grade(G)1,6例;類天疱瘡G1,1例;甲状腺機能低下症G1,1例;口腔粘膜炎G1,2例.irAE残存症例では,CTx開始後もステロイド内服(2例)・外用(2例)もしくは経過観察(3例)で管理可能であった.また,irAEの新規出現は認めなかった.G3以上のCTx関連有害事象は,好中球数減少7例,貧血2例,疲労1例,末梢性感覚ニューロパチー2例であり,CTx中に原発巣からの出血による死亡例を1例認めた.CTx中止理由は,末梢性感覚ニューロパチー増悪(G3)1例,原病増悪17例であり,irAEの再燃による投与中止例は認めなかった.

結語:
抗PD-1/PD-L1抗体薬不応後のmGCに対するCTx投与での有効例は存在し,CTx開始時に免疫関連有害事象が残存している症例でも,安全に投与可能であることが示唆された.

キーワード

臓器別:胃・十二指腸

手法別:化学療法

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