演題抄録

デジタルポスター

開催概要
開催回
第55回・2017年・横浜
 

胃切除9年後に孤立性肺転移を切除した胃癌の1例

演題番号 : P154-2

[筆頭演者]
遠藤 俊治:1 
[共同演者]
尾田 一之:2、早川 正宣:2、池永 雅一:1、足立 真一:1、太田 勝也:1、中島 慎介:1、上田 正射:1、津田 雄二郎:1、高山 碩俊:1、板倉 弘明:1、知念 良直:1、山田 晃正:1

1:市立東大阪医療センター・消化器外科、2:市立東大阪医療センター・呼吸器外科

 

胃癌の転移再発形式は、腹部大動脈周囲などのリンパ節転移や肝転移、腹膜播種転移が一般的であり、肺転移は比較的まれで、終末期に全身転移の一所見として認められることがあるものの、孤立性転移は極めてまれである。我々は胃癌に対し胃全摘術を施行し、9年後に孤立性肺転移を認めた、極めて緩徐でまれな再発転移形式を示した一例を経験したので報告する。症例は72歳の男性で、9年前に胃癌に対し胃全摘術をうけ、病理組織学的検査では低分化腺癌T2(SS), INFγ, ly3, v2, N1, P0, H0, M0, Stage II(胃癌取扱い規約13版)であった。同月からS-1療法(4週投与2週休薬)を11コース行った。5年目まで再発なく、以降も年に1回胸腹部造影CT検査をおこなっていたところ、術後9年目に左肺上葉に結節影を指摘された。3か月後のCTで増大傾向を認めたため、手術施行目的に入院となった。CTでは左肺S3aに16×13×11mmの充実性結節があり、肺門縦隔リンパ節に有意な腫大はなかった。胸腔鏡下左肺上葉部分切除をおこなったところ、術中迅速組織診断で腺癌と診断された。原発性肺癌の可能性もあり左肺上葉切除とリンパ節郭清をおこなった。病理組織学的検査で9年前の胃癌の転移として矛盾しない所見であった。術後32日目に退院し、現在外来で術後補助化学療法(S-1)を行っている。胃癌の肺転移は、終末期にはしばしば見られるものの、孤立性転移は極めてまれで、胃切除後9年を経た転移は非常に珍しい再発形式である。

キーワード

臓器別:肺・縦隔・胸膜

手法別:手術療法

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