演題抄録

デジタルポスター

開催概要
開催回
第55回・2017年・横浜
 

当院外科における大腸がん化学療法施行時の制吐療法ついて

演題番号 : P151-1

[筆頭演者]
清水 敦也:1 
[共同演者]
菅野 慎哉:1、長谷川 功:1、尾河 千絵美:3、住吉 洋美:3、八重樫 千香:3、鶴間 哲弘:2、平田 公一:2

1:北海道旅客鉄道株式会社JR札幌病院・薬剤科、2:北海道旅客鉄道株式会社JR札幌病院・外科、3:北海道旅客鉄道株式会社JR札幌病院・看護部

 

【目的】がん化学療法施行時に発現する悪心・嘔吐(以下CINV)は、有害事象における発現頻度として少なくない。当院では平成28年6月より電子カルテ抗がん剤レジメンシステムの導入に伴い、医師個々の判断によって施行されていた制吐療法は「制吐薬適正使用ガイドライン第2版」の催吐性リスク分類に準じたものへ統一され、システムに組み込まれた。今回はシステム導入後の当院外科での制吐療法と、CINVの発現状況について調査したので報告する。【方法】2016年6月から2017年3月に、当院外科においてL-OHP、CPT-11ベースの大腸がん化学療法を施行した患者を対象とし、使用した制吐薬、CINVの発現状況について後方視的に調査した。CINVのGrade評価はCTCAE Ver.4.0を用いて行った。【結果】調査期間中にL-OHP、CPT-11ベースの大腸がん化学療法を施行した患者の合計は39例(男性22例、女性17例)、年齢の中央値は70歳(46-85歳)であった。レジメン別では中等度リスク(以下MEC)に分類されるmFOLFOX6:12例、mFOLFOX6+BV:12例、XELOX:1例、XELOX+BV:1例、FOLFIRI+BV:12例、高度リスク(以下HEC)に分類されるFOLFOXIRI+BV:1例であった。嘔吐を発現した患者はいなかったが、MECにおいて悪心Grade1発現患者が11例、Grade3発現患者は2例(男性1例、女性1例)であった。Grade3発現患者のレジメンはいずれもFOLFIRI+BVであった。これら患者に対し、多職種によるケモカンファレンス時に制吐療法を検討し、男性1例に対しては制吐療法をMECからHEC用に変更することで、以降の悪心はGrade0へと改善した。女性1例に対してはHEC用に変更後もGrade2が発現していた為、オランザピンを追加したところGrade0へと改善し治療継続することができた。【考察】今回の結果から、抗がん薬の催吐性リスク分類による制吐療法により概ねのCINVは制御できていたが、一部制御できない症例もいた。これは患者関連因子によるものと考えられ、これらを多職種によるカンファレンス等で情報共有し的確な制吐療法を患者に提供することは、患者QOLを維持しながら治療を継続する上で非常に重要であると考える。

キーワード

臓器別:大腸・小腸

手法別:化学療法

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