演題抄録

デジタルポスター

開催概要
開催回
第55回・2017年・横浜
 

早期子宮体癌に対する骨盤リンパ節郭清と下肢リンパ浮腫に関する検討

演題番号 : P149-3

[筆頭演者]
出浦 伊万里:1 
[共同演者]
島田 宗昭:3、平下 圭子:2、安田 百合子:2、橘 望:2、下垣 敬子:2、立花 麻美:2、杉村 麻紀:2、小松 宏彰:1、野中 道子:1、原田 省:1

1:鳥取大学・医学部・産科婦人科、2:鳥取大学・医学部附属病院・看護部、3:東北大学・病院・婦人科

 

【目的】後腹膜リンパ節郭清後の下肢リンパ浮腫(LLL)は、婦人科がん患者のおよそ40%に発症することを報告した。子宮体癌に対する標準治療は手術療法であり、後腹膜リンパ節郭清の診断的意義は確立されている。本研究では、早期子宮体癌における術後LLLの発症率を明らかにし、術式の違いがLLLの発症に及ぼす影響を知ることを目的とした。
【方法】2009年から2016年の間に、子宮体癌IA期(中・高分化型類内膜腺癌)の術前診断で準広汎子宮全摘出・両側付属器摘出・骨盤リンパ節郭清術を施行し、リンパ浮腫外来でLLLに対する予防的介入を図った66例(開腹手術群:36例、腹腔鏡手術群:30例)を対象として後方視的検討を行った。原則として、リンパ浮腫外来初診時期を術後3ヶ月とした。リンパ浮腫の病期は、リンパ浮腫セラピストが国際リンパ学会の診断基準を用いて評価した。
【成績】LLLは36例(55%)にみられ、25例(38%)が1期、11例(17%)が2期であった。リンパ浮腫外来初診までの期間(中央値)は103日であり、初診時に28例(42%)がLLLを発症していた。LLLを発症した36例中18例(50%)は自覚症状がなかった。腹腔鏡手術群のLLL発症率は開腹手術群に比して低かった(40% vs. 67%, P=0.0303)ものの、経過観察期間が短く(216日vs. 829日, P<0.0001)、Kaplan-Meier法では有意差は認められなかった。両群のLLL発症までの期間(中央値)に明らかな差はなかった(72日 vs. 76日, P=0.3828)。
【結論】骨盤リンパ節郭清を行った子宮体癌患者の50%以上がLLLを発症したが、そのうち半数は自覚症状がなかった。術式の違いはLLLの発症に影響を及ぼさないことが示唆された。

キーワード

臓器別:子宮

手法別:手術療法

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