演題抄録

デジタルポスター

開催概要
開催回
第55回・2017年・横浜
 

肺原発性ユーイング肉腫ファミリー腫瘍の1症例

演題番号 : P146-7

[筆頭演者]
小澤 英史:1 
[共同演者]
吉田 雅博:1、谷田部 恭:2、藤永 一弥:3、林 卓馬:1、筑 紫聡:1

1:愛知県がんセンター中央病院・整形外科、2:愛知県がんセンター中央病院・遺伝子病理診断部、3:愛知県厚生農業協同組合連合会安城更生病院・呼吸器外科

 

【はじめに】ユーイング肉腫ファミリー腫瘍(EFT)は小円形細胞肉腫で、t(11:22)(q24:q12)などの共通の染色体転座を有する骨ユーイング肉腫や骨外性ユーイング肉腫、胸壁Askin腫瘍、未分化神経外胚葉性腫瘍(PNET)が同じ疾患として扱われるようになった。あらゆる部位に発生するが、肺原発の報告はまれであり、詳しい特徴はわかっていない。今回われわれは肺原発性EFTの1症例を治療したため報告する。
【症例】33歳女性、既往歴として特記事項なし。健康診断で右肺野に約1cmの結節を指摘され、約1年後に総合病院を受診された。CTにて右上葉の胸膜と接しない部位に4.4cm腫瘤陰影を認め、針生検にて悪性腫瘍の診断であった。肺癌に準じて右上葉切除とリンパ節郭清術を施行した。切除標本にて小型円形細胞の充実性増殖、腫瘍壊死や脈管浸潤を認めた。サイトケラチン・リンパ球系マーカーは陰性、CD99・CD56・NSE陽性、FISHにてEWSの再構成を認め、ユーイング肉腫の病理診断であった。PET-CTと骨シンチグラフィーにて他に腫瘍性病変を認めず、肺に原発した限局性EFTと診断し、VDC(Vincristine, Doxorubicin, Cyclophosphamide) -IE(Ifosfamide, Etoposide)にて化学療法を開始した。
【考察】EFTの治療は広範切除と放射線、化学療法が行われ、5年無病生存率は60~70%と報告されている。肺原発のEFTはまれであり、今までにユーイング肉腫やPNETとして報告されてきたものを含めて約40例の英文報告がある。予後については化学療法未施行例や経過観察期間が短い報告も多いが、経過が掌握できた症例の半数が中央値11ヶ月で腫瘍死し、不良と報告されている。肺EFTも念頭において診療を行い、早期に適切な治療を開始することが望まれる。また、今回、過去の報告をまとめて肺原発EFTとして、その特徴や経過を報告する。

キーワード

臓器別:肺・縦隔・胸膜

手法別:集学的治療

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