演題抄録

デジタルポスター

開催概要
開催回
第55回・2017年・横浜
 

大腸癌StageⅢb症例に対して術後補助化学療法としての、FOLFOX、CapeOXの意義

演題番号 : P138-2

[筆頭演者]
林 啓一:1 
[共同演者]
須藤 剛:1、佐藤 敏彦:1

1:山形県立中央病院

 

StageⅢ結腸癌に対する術後補助化学療法として、静注5-FU+LVにOXを併用した場合の再発抑制および生存期間に対する上乗せ効果が欧米の試験で示されている。しかし、日本の大腸癌の手術成績は概して海外よりも良好であり、海外臨床試験成績をもとに各患者の術後補助化学療法を決定する際には、期待される生存期間の上乗せのみならず、Oxaliplatin(以下OX)併用による末梢神経障害などの有害事象、医療コストについての十分なICのもとに判断する必要がある。本邦ではStageⅢbに対してのOX併用に関しての意義は意見が分かれる所であり、今回、検討した。2010年1月から2014年12月までの5年間に大腸癌に対して根治手術を受け、StageⅢBであった70症例を対象にした。平均年齢は64.7歳、男性38名、女性32名。腫瘍の部位は、C7例、A11例、T6例、S10例、Rs6例、Ra10例、Rb16例、P4例。術前放射線化学療法を施行患者は2例。術式は腹腔鏡下10例、開腹60例。腫瘍の肉眼型は1型が2例、2型が64例、3型が4例。組織型はtub1が7例、tub2が61例、porが1例、endocrineが1例。深達度はT2が8例、T3が42例、T4aが11例、T4bが9例。リンパ管侵襲は ly0:ly1:ly2:ly3=39:15:11:4、静脈侵襲はv0:v1:v2:v3=55:6:5:3。術後補助化学療法の期間は6か月を予定とし、OX併用の化学療法を受けた患者は42例で、mFOLFOX6を受けた患者は11例、CapeOXを受けた患者は31例。 平均投与回数はmFOLFOX6は8.3回、CapeOXは7.2回であった。OXによるアレルギーを認めた患者はCapeOX群で2例。CapeOX群でGrade2のHFSを認めた患者が1例。再発例はmFOLFOX6を受けた患者群で5例で、再発形式は、鎖骨上リンパ節転移1例、腹腔内リンパ節転移1例、小腸転移1例、肺転移2例。死亡例は癌死が3例、他病死が1例。CapeOXを受けた患者群では再発は12例で、再発形式は、肺転移4例、肝転移2例、腹膜播種2例、骨盤内局所再発2例、痔瘻癌 1例、吻合部再発1例、縦隔リンパ節転移1例、鼠径リンパ節転移1例(重複あり)。死亡例は癌死が1例、他病死が1例。mFOLFOX6、CapeOX両群合わせると再発率は40.1%、癌死亡率は10%。経口抗癌剤治療のみを受けた患者は18例で、再発は6例、死亡例は癌死が2例で、再発率は33.3%、死亡率は11.1%だった。再発までの期間は、中央値でmFOLFOX6群は19か月、CapeOX群は18か月、経口抗癌剤内服群では14か月であり、5年生存率、無病生存期間は統計学的に優位差は認めなかった。

キーワード

臓器別:大腸・小腸

手法別:化学療法

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