演題抄録

デジタルポスター

開催概要
開催回
第55回・2017年・横浜
 

閉塞性大腸癌に対する大腸ステント留置症例の検討

演題番号 : P137-2

[筆頭演者]
奥村 浩:1 
[共同演者]
瀬戸山 徹郎:1、樋渡 清司:1、南 幸次:1、鶴田 祐介:1、前之原 茂穂:1、徳重 浩一:3、柊元 洋紀:3、福田 芳生:3、夏越 祥次:2

1:鹿児島厚生連病院・外科、2:鹿児島大学・大学院医歯学総合研究科・消化器乳腺甲状腺外科、3:鹿児島厚生連病院・内科

 

【目的】大腸ステントは2012年から保険収載され,腸閉塞解除、術前腸管減圧BTS (bridge to surgery)において有用であると報告されている.今回,当院での大腸ステントの使用経験を報告する.
【方法】2013年7月より2016年6月までに,閉塞性大腸癌に対して自己拡張型金属ステントSEMS(self- expandable metallic stent )留置を行った14例を対象に臨床経過を評価し、その有用性を検討した.臨床的有用性の評価には,大腸ステント安全手技研究が提唱している大腸閉塞スコアCROSS(colorectal obstruction scoring system)を用いた.
【結果】平均年齢は69歳,性別は男:女=4:10例であった.ステント留置の理由はイレウス10例,内視鏡検査での高度狭窄4例であった.部位は,上行/横行/下行/S状/直腸がそれぞれ1/3/3/4/3例であった.使用ステントはWallFlexステント4例, Niti-S大腸用ステント10例が使用された.ステント留置成功率は100%で、位置不良,穿孔,閉塞は認められず,留置後平均2.4日後より経口摂取が可能となった. CROSS平均スコアは留置前1.2から留置後3.6と有意に改善した.対象症例の臨床病期はcStageII/III/IVがそれぞれ1/8/5例であった.対象14例のうち9例に原発巣切除が行われた.手術までの日数(中央値)は15日(7-50日)で,6例(67%)に腹腔鏡手術が行われ、術後縫合不全は認めなかった。肝転移を有するcStageIVの2例は二期的に肝切除まで行われた。他の5例は非切除でcStageIIIの2例はBest Supportive Care, cStageIVの3例には化学療法がおこなわれた.切除例では、2例が原病死され、7例(78%)は生存中である(6-42ヶ月).非切除例では、化学療法施行した2例(40%)が20ヶ月生存中である。【結論】閉塞性大腸癌に対するステント留置術は,治療前の人工肛門造設が回避可能で,BTS症例における短期予後の改善に寄与する可能性がある.また,非切除症例においても化学療法奏功例のみならず緩和目的症例のいずれについても許容されうる治療法と考えられた.

キーワード

臓器別:大腸・小腸

手法別:集学的治療

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