演題抄録

デジタルポスター

開催概要
開催回
第55回・2017年・横浜
 

当院における食道癌stage IV(鎖骨上リンパ節転移を含む)に対する治療方針の検討

演題番号 : P126-4

[筆頭演者]
錦 耕平:1,2 
[共同演者]
麓 祥一:1,2、柴田 智隆:2、衛藤 剛:2、白石 憲男:3、猪股 雅史:2

1:大分中村病院、2:大分大学・医学部・消化器・小児外科学、3:大分大学・医学部附属地域医療学センター

 

【はじめに】食道癌stage IVの予後は非常に悪く、3年平均生存率は約15%であり、平均生存期間は1年に満たない。また、鎖骨上リンパ節転移はUICC分類では所属リンパ節に含まれないが、日本での食道癌取り扱い規約では頸部・胸部食道癌において所属リンパ節に含まれ、M因子ではない。今回、食道癌stage IV(鎖骨上リンパ節転移を含む)に対し、当院で施行した治療内容より予後改善につながる治療方針を検討した
【方法】2013年4月から2016年9月までに初診時にstage IV(鎖骨上リンパ節転移含む)と診断された食道癌に対し、当院にて化学療法が施行された症例の治療内容、治療経過、予後をretrospectiveに検討した。
【結果】症例は29例。男性26例、女性3例。平均年齢64.1歳(39-83歳)。腫瘍病変Ce/Ut/Mt/Lt:4/4/9/12。UICC分類にてcT1b/T2/T3/T4:2/3/19/5(気管浸潤4例、大動脈浸潤1例)。cN0/N1/N2/N3:0/12/11/6。M因子として鎖骨上リンパ節転移のみは12例に認め、他は大動脈リンパ節周囲リンパ節転移9例、遠隔臓器転移を11例(重複含む)に認めていた。初回治療は27例に全身化学療法(DCF療法25例、FP療法2例)施行され、2例にCRTが施行された。初回治療でDCF療法を施行され、根治切除可能な12例に手術が施行された。また、3例にDCF療法後、CRTが施行され、1例にCRを認めた。他、非手術症例の12例に2nd lineとしてweekly PTXが施行された。手術症例の6例に再発を認め、再発後治療(CRT4例、全身化学療法2例)が施行された。Stage IVの平均生存期間は17.7ヵ月であったが、M因子として鎖骨上リンパ節転移のみの症例では12例中11例に手術が施行され、平均生存期間は24.6ヵ月であった。また、非手術症例では13.0ヵ月と予後不良であるが、化学療法後、腫瘍が局在化した5例にCRTを追加した症例では19.0ヵ月と予後改善の傾向を認めた。
【結語】食道癌stage IVは予後不良であるが、M因子として鎖骨上リンパ節転移のみの症例や全身化学療法にて病変が局在化できる病態では予後改善の可能性があると考えられた。

キーワード

臓器別:食道

手法別:集学的治療

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