演題抄録

デジタルポスター

開催概要
開催回
第55回・2017年・横浜
 

食道癌術前化学療法前後の栄養状態の評価

演題番号 : P126-1

[筆頭演者]
刑部 弘哲:1 
[共同演者]
尾形 高士:1、原 健太郎:1、中園 真聡:1、前澤 幸男:1、林 勉:1、山田 貴允:1、吉川 貴己:1

1:地方独立行政法人神奈川県立病院機構神奈川県立がんセンター・胃食道外科

 

背景:JCOG9907試験は、cStageII、III食道癌に対する5FUおよびシスプラチン(CDDP)による術前化学療法(NAC)の有効性を明らかにし、現在の標準治療となっている。しかし、NAC施行中の栄養状態の変化に関する報告は少ない。NACを施行した症例の栄養状態の変化について報告する。
方法:2012年8月から2015年6月までに当院で食道癌に対してNACで5FU+CDDPを施行した74例を対象とした。また初診時から体重減少や通過障害を認める症例に対しては積極的にOral nutritional supplements(ONS)による栄養介入を行った。NAC前後の栄養状態の評価として血液生化学数値の推移、骨格筋指数(SMI: 体肢骨格筋量/身長²)を比較する。
結果:年齢中央値71歳(49-74歳)、男性が61例(82%)。NAC前後のPre.Albは平均でNAC前:23.3mg/dl、NAC後:24.3mg/dl(P:0.11)と有意差を認めず、レチノール結合タンパクは平均でNAC前:2.96mg/dl、NAC後:3.32mg/dl(P: 0.00039)と有意に改善を認めた。ALBは平均でNAC前:4.06mg/dl、NAC後3.90(P:0.0394)と有意に低下を認めた。SMIはNAC前で平均16.3kg/m²、NAC後で15.9kg/m²(P:0.000003)で有意に低下を認めた。
結論:NAC管理中に積極的に栄養介入を行った結果、レチノール結合タンパクは改善を認めたがアルブミン、筋肉量に関しては低下を認めた。鋭敏とされるレチノール結合タンパクの改善がみられており、栄養状態は改善傾向にあると考えられたが、アルブミンが増加するには至らなかった。筋肉量の減少を抑えるためには栄養摂取増加のみならず、運動療法等の併用も視野に入れる必要があると考えられた。今後、初診時、NAC時からのPTによる運動介入を考えている。

キーワード

臓器別:食道

手法別:集学的治療

前へ戻る