演題抄録

デジタルポスター

開催概要
開催回
第55回・2017年・横浜
 

びまん性大細胞型B細胞リンパ腫に併存した非HIV関連カポジ肉腫の一例

演題番号 : P123-6

[筆頭演者]
長谷川 依子:1 
[共同演者]
小西 博:3、渡邉 玲:4、瀬尾 幸子:2、岡元 るみ子:1

1:社会医療法人社団木下会千葉西総合病院・腫瘍内科、2:国立研究開発法人国立がん研究センター東病院・血液腫瘍科、3:社会医療法人社団木下会千葉西総合病院・血液内科、4:国立研究開発法人国立がん研究センター東病院・皮膚科

 

64歳男性。201X年A月下旬に左鼠径部腫瘤を自覚した。一週間後に右胸部にも腫瘤が出現した。A+1月ごろから右第2、2趾指背、左第1足指背、左足背に褐色斑が出現した。鼠径部および胸部の腫瘤が増大し同年A+2月近医を受診し、CTにて右腋窩、左腸骨から鼠径部のリンパ節腫大を指摘された。前医を紹介受診し、右腋窩リンパ節針生検を行い、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫病期IIIA、IPI-HIと診断された。同年A+3月からR-CHOP療法を開始。2クール目頃から左足背の褐色斑部位が隆起してきたため、同院皮膚科にて角化性紫紅色結節から生検を施行した。病理組織学的所見では、紡錘形から短紡錘形の細胞が密に増殖し、特に腫瘍辺縁では赤血球を容れた裂隙状の脈管の介在がみられた。CD34陽性、human herpesvirus-8(HHV-8)が陽性であったことからKaposi肉腫(Kaposi's sarcoma:KS)と診断した。DLBCLに対してR-CHOP療法を継続し、足背の隆起性病変は平坦化し、下腿浮腫も軽快し、R-CHOP療法が奏効していると考えられた。R-CHOP療法7クール前後より左下腿浮腫が増強し、8クール後PET-CTでは左大腿皮膚に集積が広がっていた。左下腿の浮腫が増強し、左臀部から大腿にかけて皮膚の硬結、紫褐色調の丘疹集簇した浸潤が認められた。皮膚生検でカポジ肉腫の再燃と診断し、A+10月よりリポソーム化ドキソルビシン塩酸塩(Doxil)による化学療法を6クール行い皮疹、下腿浮腫は軽快した。5クール目から当院で施行した。6クール終了時、皮疹は軽快したがドキソルビシン総投与量が490mg/m2となったため、リポソーム化ドキソルビシン塩酸塩は投与終了とした。201X+1年A+1月パクリタキセル投与開始し、発熱性好中球減少症がみられたが軽症であり、皮疹は平坦化し浮腫は改善傾向である。
KSはHHV-8感染者に、年齢、薬剤、ウイルス感染等による免疫不全が誘因となって発症する日和見腫瘍である。パクリタキセルを含めたHIV抗体陰性カポジ肉腫の治療について、考察を加え報告する。

キーワード

臓器別:皮膚

手法別:化学療法

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