演題抄録

デジタルポスター

開催概要
開催回
第55回・2017年・横浜
 

がん化学療法患者に対するスキンケア指導の評価

演題番号 : P123-4

[筆頭演者]
小松 美奈子:2 
[共同演者]
嶋田 顕:1、小林 功治:1、戸嶋 洋和:1、久松 篤:1、柏崎 純子:2

1:昭和大学江東豊洲病院・腫瘍内科、2:昭和大学江東豊洲病院・看護部

 

目的
がん化学療法中のスキントラブルは生活の質を低下させる事が問題となっている。がん化学療法施行中のスキンケア指導の効果を評価する。
方法
外来がん化学療法を施行中の患者29名。期間2016年12月から2017年2月まで。指導開始前、1週間後、2週間後、3週間後に対象者の両前腕の皮膚角質水分量を肌水分量測定器モイスチャーチェッカーMY-808Sを用いて測定し、測定値をもとに保湿ケアの回数とタイミング、保湿剤の1回量、塗布の方法を対象者とともに相談し、提案した。
解析は、基本属性は記述統計を用い、比較にはWilcoxon符号付順位和検定を用いて、有意水準は5%とした。なお、皮膚角質水分量は両前腕の左右の測定値の平均値とした。
倫理的配慮
所属施設の臨床試験審査委員会の承認後、実施した(承認番号16T5022)。
結果
対象は29名であり、4名はがんの症状の悪化などにより研究協力を中断とした。解析対象は25名、男性16名(64.0%)、女性9名(36.0%)。平均年齢68.6歳(SD±8.5歳)であり、48~84歳であった。癌種は、大腸癌16名(66.7%)、膵臓癌4名(17.4%)、胃癌3名(13.0%)、その他2名(8.3%)。レジメンでは、大腸癌S1+CPT-11+Bmab4名、膵臓癌nabPTX+GEM2名、胃癌S1+DTX+Tmab1名、PTX+RAM1名、XELOX1名であった。前腕の皮膚角質水分量は、開始時が平均30.0%(SD±4.4%)。1週間後が平均33.3%(SD±4.6%)、2週間後が34.2%(SD±3.1%)、3週間後が33.5%(SD±4.5)であった。開始時と3週間後の皮膚角質水分量を比較すると3.5%上昇した(p<0.05)。また、開始前に保湿ケアを実施している者は12名(48.0%)であり、3週間後は25名(100%)が実施していた。
考察
保湿ケアを実施していたのは48.0%であり、皮膚角質水分量は30.0%と低値であった。しかし、指導後は100%の者が保湿ケアを実施でき、皮膚角質水分量も上昇した。これは、皮膚角質水分量の測定により、対象者が皮膚の状態を客観的に数値として捉えることができ、保湿ケアへの興味を生み出し保湿ケアの継続への動機づけになったと考える。
結論
がん化学療法患者に対する自己の皮膚の状態を数値で示し、生活に合わせた具体的な方法を提案するというスキンケア指導は有効であった。

キーワード

臓器別:皮膚

手法別:がん看護

前へ戻る