演題抄録

デジタルポスター

開催概要
開催回
第55回・2017年・横浜
 

隆起性皮膚繊維肉腫61例の臨床病理学的検討

演題番号 : P123-3

[筆頭演者]
武藤 雄介:1 
[共同演者]
山崎 直也:1、並川 健二郎:1、高橋 聡:1、陣内 駿一:1、鹿毛 勇太:1、堤田 新:1

1:国立研究開発法人国立がん研究センター中央病院・皮膚腫瘍科

 

隆起性皮膚線維肉腫は皮膚悪性腫瘍という点からも軟部肉腫という点からも希少がんの中の希少がんであるが、われわれ皮膚科医が最も多く経験する軟部肉腫の代表的なもののひとつである。30歳代から40歳代の男性に多く、体幹や四肢に好発するが自発痛や圧痛を伴わない皮下腫瘤として発生し外見上の皮膚所見に乏しいため、確定診断は部分生検または全切除によって得られた腫瘍組織の病理診断によってなされる。通常は軟部肉腫の中では予後は良好であり、局所再発はみられるものの転移することはまれであるが、病理組織学的にfibrosarcomaの成分が多く含まれる場合は所属リンパ節転移や肺への遠隔転移を起こす症例もみられる。われわれは国立がん研究センター中央病院皮膚腫瘍科において1994年から2015年までの22年間に102例の隆起性皮膚線維肉腫症例を経験した。そのうちの過半数は2010年以降に集中しており、近年の症例数の増加が認められる。また初診患者の現病歴を振り返ってみると、過半数が前医にて特に臨床診断を告げられること無く皮膚腫瘍または皮下腫瘍の初回治療として単純全切除を目的とした手術を受けており、病理検査の結果として悪性腫瘍であると診断されているが、その大部分が深部断端において不完全切除となっている。隆起性皮膚線維肉腫の側方切除marginは2cm から4cmとする報告が多いがむしろ筋膜を含めて深部marginを十分確保して切除することが局所再発を防ぐ重要なポイントであり、根治切除に必要な条件である。特にこの点に留意して初回不完全切除例の拡大再切除を行うことで根治手術とすることは十分に可能であると考えられ、当科手術症例の5年生存率は100%と良好であるため、今回この機会にわれわれは隆起性皮膚線維肉腫の特徴を臨床病理学的に検討した。

キーワード

臓器別:皮膚

手法別:診断

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