演題抄録

デジタルポスター

開催概要
開催回
第55回・2017年・横浜
 

AYA世代のがん経験者が求める体験談に関する研究

演題番号 : P111-3

[筆頭演者]
佐藤 稔子:1 
[共同演者]
八巻 知香子:2、中谷 有希:2、岩滿 優美:1、高橋 都:2

1:北里大学大学院医療系研究科医療心理学、2:国立研究開発法人国立がん研究センターがん対策情報センター

 

目的:AYA 世代のがん経験者は、治療中だけでなく治療後の長い人生を生きていくことの悩みが大き
い。そこで、AYA 世代がん経験者の特徴を反映した支援サイトの開発に向けて、体験談のあり方につい
てフォーカスグループインタビューを実施した。そこで本研究では、フォーカスグループインタ
ビュー内容を質的に分析し、がん経験者が求める体験談への期待と経験について検討した。

方法:《対象者》国立がん研究センターがん対策情報センターの「患者・市民パネル」に体験談の作成
とそのあり方を検討する目的で研究協力者を募集し、12名のAYA 世代でがんに罹患した患者(男性2名、
女性9名)とその家族(女性1名)が応募した。《手続き》対象者に2回のフォーカスグループインタビュー
を実施した。なお、研究協力者には質的分析の了承を得ている。《分析の概略》[がん経験者が求める体験談への期待と経験]に関して要約的内容分析を行い、抽出された内容と表現にコードを付与し、類似する内容のコードを集約し、カテゴリーとして名称を付与した。

結果:抽出されたカテゴリーは、〈病気・治療とその後の人生〉〈進学・復学〉〈就職〉〈人間関係〉〈性・恋愛〉〈体験談の意味・意義〉の6つのカテゴリーであった。〈病気・治療とその後の人生〉では"治療の選択権・決定権(決定権が持てない)"、"病気や治療による変化"のサブカテゴリーが、〈進学・復学〉では"進学・復学の重要性(様々な経験を積む)"、"学校の環境調整"などのサブカテゴリーが、〈就職〉では"病気・治療との関係(病気を伝えることの迷い)"、"就職活動"がサブカテゴリーとして抽出された。さらに、〈人間関係〉では"親子(親への依存)"、"がん患者"などのサブカテゴリーが、〈性・恋愛〉では"性機能・妊孕性の問題"、"恋愛・パートナーとの関係"などのサブカテゴリーが抽出された。〈体験談の意味・意義〉では"肯定的な側面だけでなく否定的な側面も必要""自分が変わりたい"などが挙がった。

考察:がん経験者が求める体験談への期待と経験は、"治療の選択権・決定権"や"性機能・妊孕性の問題"など、AYA 世代のライフイベントや成長過程に伴う特徴を示唆した。その他、肯定的な側面だけでなく、否定的な側面も含めた体験談を求めていた。

キーワード

臓器別:その他

手法別:患者支援

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