演題抄録

デジタルポスター

開催概要
開催回
第55回・2017年・横浜
 

薬剤師外来開設後に見えてきた今後の課題と有用性

演題番号 : P102-5

[筆頭演者]
長井 達弘:1 
[共同演者]
新堀 千香:1

1:医療法人社団松和会池上総合病院・薬剤室

 

【目的】
当院では平成28年12月より薬剤師外来の立ち上げとともに「がん患者指導管理料3」の算定を開始した。薬剤師外来は予約制として診察前介入を原則とし、点滴加療を行う患者には予約無しでもベッドサイドにて診察後介入する方法を取り、漏れのない介入ができる体制作りを行っている。開設後に見えてきた今後の課題と有用性について報告する。
【方法】
平成28年12月より薬剤師による介入を受けた患者を対象として、以下の件数を調査した。①指導件数、②算定件数、③処方提案数、④処方採用率、なお、予約制の薬剤師外来においては、⑤予約件数、⑥予約の継続率についても調査した。
【結果】
①指導件数は約60件/月、②算定件数は約40件/月、③予約件数は約10件/月、④処方提案数は約15件/月(採用率は93%)であった。
予約制の薬剤師外来は、④予約件数は、12月から3月まで、13、10、9、9件と減少傾向にあった。予約の継続率は56%(内服抗がん剤:27%、点滴:75%)であった。
【考察】
処方提案が採用されなかった件数は、診察前・診察後介入のいずれにおいても2件であり、診察前後による違いはなかった。診察前介入の場合、医師の診察時間までに間に合うように薬剤師が副作用の評価を行い、処方提案を実施しなければいけないという時間の制限がある。一方で、医師の診察時には処方提案が記載されていることより、医師が診察時に提案された処方を受け入れやすいという特徴もある。ゆとりをもった処方提案を実施するためには、内服抗がん剤は診察前介入、点滴加療は診察後介入を併用する方法に利点があると考えられる。
内服抗がん剤患者の予約継続率は27%であり、73%の患者は薬剤師による継続した診察が実施できていない結果となった。その背景として、薬剤師外来の予約を主治医が入れるという方法をとっており、予約忘れや手間により継続していないものと考えられる。副作用マネジメントには、薬剤師による継続した評価が重要であるため、今後、継続予約は薬剤師が入れるなどの対応検討が必要である。また、処方提案数や情報を医師側に提供することで、薬剤師外来の理解と評価を高めていく取り組みも継続して実施する必要がある。
【結論】
内服抗がん剤治療は診察前介入を基本とし、薬剤師による副作用管理の重要性を医師に理解させ、薬剤師外来への協力を得ていくことが重要である。

キーワード

臓器別:その他

手法別:チーム医療

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