演題抄録

デジタルポスター

開催概要
開催回
第55回・2017年・横浜
 

薬剤師外来における医師への提案の現状~泌尿器科を中心に~

演題番号 : P102-2

[筆頭演者]
久保 嘉靖:1 
[共同演者]
高栁 信子:1、三浦 恵理:1、奥野 昌宏:1、中田 学:1

1:地方独立行政法人神戸市民病院機構神戸市立西神戸医療センター・薬剤部

 

【はじめに】
がん患者指導料3が算定可能になったのに伴い、当院では2015年5月より「薬剤師外来」を開設した。薬剤師外来専用室を設けて、3名の薬剤師が担当している。主に内服の抗悪性腫瘍剤を中心に、医師からの依頼で導入説明、副作用モニタリング等を行っている。また、算定上、薬剤師は必要に応じて、副作用に対応する薬剤、医療用麻薬等又は抗悪性腫瘍剤の処方に関する提案をすることとされている。今回、指導件数の多い泌尿器科について医師への提案の件数と受け入れの現状を調査したので報告する。
【方法】
薬剤師による介入状況を、支持薬の提案、中止・減量・再開、増量、継続、検査追加、相互作用、用法、剤型、他科診の提案、その他の10項目に分類した。2015年5月から2017年3月までの1年10カ月間の薬剤師外来受診患者を対象に電子カルテ上から調査した。
【結果】
総指導件数は1079件、そのうち泌尿器科が402件(37%)、消化器外科264件(24%)、乳腺外科227件(21%)などであった。泌尿器科の患者数は51名。疾患の内訳は腎癌24名、前立腺癌22名、尿路上皮癌3名、その他2名であった。医師への提案の件数は212件、受け入れ率92%であった。内訳は支持薬の提案101件(95%)、中止・減量・再開の提案は27件(受け入れ率96%)、増量9件(78%)、継続22件(100%)、検査追加31件(68%)、相互作用7件(100%)、用法3件(100%)、剤型3件(100%)、他科診の提案6件(100%)、その他3件(100%)であった。
【考察】
支持薬の提案件数が最も多く、受け入れ率も95%と高率であった。特に泌尿器科では腎がんにおける分子標的薬や免疫チェックポイント阻害薬の登場により消化器症状や、高血圧、甲状腺機能異常などの内科系の有害事象が頻発する。薬剤師が患者の有害事象の状況を把握しつつ、相互作用や剤型を考慮し主治医にエビデンスに基づいた支持薬の提案がなされている結果高い受け入れ率になっているものと思われる。また、高Gradeの有害事象では中止・減量、他科診の提案なども行っていた。薬剤師外来では適正使用ガイドも利用しており、より重篤化の未然回避に貢献出来ていた。今回の調査で薬剤師の介入により薬学的な提案がなされ医療の質の向上に貢献出来ているものと思われる。

キーワード

臓器別:その他

手法別:チーム医療

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