演題抄録

臓器別シンポジウム

開催概要
開催回
第55回・2017年・横浜
 

胆道癌の放射線治療

演題番号 : OSY3-5

[筆頭演者]
山崎 秀哉:1 

1:京都府立医科大学・大学院医学研究科・放射線診断治療学

 

胆道癌の放射線治療は手術の補助療法と切除不能時の根治照射とに大分される。補助治療では、術後照射が切除後断端陽性例やリンパ節転移陽性例などで有効とする報告があるが、治癒切除例では慎重に行う必要があり、ガイドラインでは臨床研究として行うのが望ましいと記載されている。一方術前に化学放射線療法を行い、ステージダウン、断端陰性化・リンパ節陰性化を求める研究も行われている。SWOGの多施設前向き第二相試験で術後化学療法を先行させ、化学放射線療法を行った良好な結果が報告された。
切除不能胆管癌症例では、延命(姑息的治療)、ステント開存性維持,減黄,疼痛緩和(対症的治療)などに有効な可能性があり、治療方針決定の際には,患者に放射線療法について説明すべきである。日本の現状として多施設調査で498例の予後調査が行われ、術後照射212例でMST31ヶ月、非切除例286例で15ヶ月(p<0.001)と手術例の予後が優れていた。非切除例での放射線化学療法(逐次的・同時併用を問わず)148例でMST16ヶ月、放射線治療単独137例でMST13ヶ月だった。胆管がんの放射線治療はエビデンスレベルの高い研究が少なく、適応の判断は個々の施設に委ねられることが多いが、定位照射、強度変調放射線治療(IMRT)や粒子線治療などが登場し高精度化が進んでおり、より有効な放射線治療の開発が期待される。

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