演題抄録

一般口演

開催概要
開催回
第55回・2017年・横浜
 

去勢抵抗性前立腺癌に対するカバジタキセル療法の実態

演題番号 : O4-3

[筆頭演者]
野澤 昌弘:1,13 
[共同演者]
寺田 直樹:2,13、西村 和郎:3,13、木下 秀文:4,13、鞍作 克之:5,13、稲元 輝生:6,13、沖原 宏治:7,13、柑本 康夫:8,13、田中 宣道:9,13、今村 亮一:10,13、影山 進:11,13、日向 信之:12,13

1:近畿大学・医学部・泌尿器科、2:京都大学・医学部・泌尿器科、3:地方独立行政法人大阪府立病院機構大阪国際がんセンター・泌尿器科、4:関西医科大学・泌尿器科、5:大阪市立大学・大学院医学研究科・泌尿器科、6:大阪医科大学・泌尿器科、7:京都府立医科大学・医学部・泌尿器科、8:和歌山県立医科大学・泌尿器科、9:奈良県立医科大学・泌尿器科、10:大阪大学・大学院医学系研究科・泌尿器科、11:滋賀医科大学・泌尿器科、12:神戸大学・大学院医学研究科・泌尿器科、13:大阪腎泌尿器疾患研究財団

 

【目的】本邦における去勢抵抗性前立腺癌に対するカバジタキセル療法の実臨床における実態を調査する。
【方法】大阪腎泌尿器疾患研究財団に参画している12の大学病院および癌治療専門病院においてドセタキセル治療後の去勢抵抗性前立腺癌に対してカバジタキセルを投与した患者を全例登録し、患者背景および治療経過を検討した。
【結果】2015年6月から2017年3月までに176名の患者が登録された。診断時グリーソン・スコアの中央値は9であり、8以上が80%を占めた。初回ホルモン療法としては90%の患者にCAB療法が施行されていた。初回ホルモン療法開始から去勢抵抗性前立腺癌の診断までの期間は中央値11.8か月であった。去勢抵抗性前立腺癌の診断からドセタキセル導入までに従来のホルモン作用薬を投与された患者は75%、エンザルタミドあるいはアビラテロンを投与された患者はそれぞれ27%、22%であった。去勢抵抗性前立腺癌の診断からドセタキセル導入までの期間の中央値は9か月であった。ドセタキセルの総投与量および投与期間の中央値はそれぞれ545mg/m2および7か月であった。ドセタキセルの中止理由は疾患増悪が82%、有害事象が10%であった。ドセタキセル終了からカバジタキセル導入までにエンザルタミドあるいはアビラテロンを投与された患者はそれぞれ32%、15%であり、ドセタキセル最終投与からカバジタキセル導入までの期間は中央値5か月であった。カバジタキセル導入時年齢、PSA値、初回用量の中央値はそれぞれ71歳、93.7ng/ml、20mg/m2であった。第2サイクルでカバジタキセルの減量を要した症例は16%存在し、その理由は好中球減少が89%であった。カバジタキセルによりPSA値が50%以上低下した症例は22%であった。カバジタキセル中止理由は疾患増悪が77%、有害事象が15%であった。カバジタキセル後の治療で最も多かったのは最善支持療法(61%)であった。
【考察】本報告は実臨床におけるカバジタキセル療法に関するこれまでで最も患者数の多いものである。前治療のドセタキセルの総投与量は従来と比較して減少傾向にあり、大部分の症例が初回から計画的にカバジタキセルの用量を減量していた。継続投与症例では20mg/m2となっている場合が多かった。実臨床においてもカバジタキセルにより一定の治療効果が期待できることが示唆された。

キーワード

臓器別:前立腺・男性生殖器

手法別:化学療法

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