演題抄録

一般口演

開催概要
開催回
第55回・2017年・横浜
 

高齢者進行胃癌に対する治療戦略

演題番号 : O36-1

[筆頭演者]
川島 吉之:1 
[共同演者]
山田 達也:1、江原 一尚:1、新井 修:1、石川 喜也:1、松澤 夏未:1、福田 俊:1、岡 大嗣:1、田中 洋一:1、坂本 裕彦:1、黒住 昌史:2

1:埼玉県立がんセンター・消化器外科、2:埼玉県立がんセンター・病理診断科

 

【はじめに】高齢化社会を迎え,80歳以上の進行胃癌の外科治療のあり方を検討する.【対象と方法】2002年以降70歳以上の進行胃癌で,根治切除を目指して手術施行された509例を振り返り臨床病理学的に検討した.【結果】80歳以上(80-92歳)85例(A群),70-79歳424例(B群)の2群を比較した.術前のデータはA:B群は男女割合が各60:25,307:117例,cSt1,2,3,4が各21,31,28,5例と97,105,173,52例,cT2,3,4が34,33,18例と156,154,114例,cN0,1,2,3が34,34,15,2,例と135,151,109,127例,cM0,1が82,3例と411,13例であり,cN因子で有意差(N2,3が少ない),cStに傾向(St3,4が少ない)があった.手術内容はA:B群でDG,TGが各50,35例と247,177例,郭清がD2未満,以上が23,62例と25,399例,手術時間(中間値)4H41Mと5H25M,出血量(中間値)が320mlと410mlであった.補助化療施行率はD2 未満,以上がA群8.7,14.5%,B群48.0,44.9%であった.A群のD2以上が有意に少なく,また,A群はB群と比較して補助化療施行も少なかった.術後成績はA:B群の5生率が63%,65.5%で差はなかった.D2未満,以上で見ると5生率はA群45.0,50.6%,B群17.6,52.5%で,A群D2 未満の5生率がA,B群のD2以上に近かった.A:B群で術後合併症発生率は32/85(37.6%),157/424(36.3%)と差はないものの,呼吸器関連が17.6,6.1%と多く,膵液瘻が2.4,9.2%と少なかった.【結語】80歳以上の進行胃癌外科切除は郭清を控え,膵液瘻発生が少なかった. A,B群の生存曲線は有意差がなく,症例に応じて定型,縮小を検討し,術後の呼吸器合併症を注意すれば79歳以下と同等の予後が得られていた.

キーワード

臓器別:胃・十二指腸

手法別:手術療法

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