演題抄録

一般口演

開催概要
開催回
第55回・2017年・横浜
 

がん相談支援センターの活動改善のためのフィードバック指標に関する研究~第1報~

演題番号 : O33-2

[筆頭演者]
八巻 知香子:1 
[共同演者]
高山 智子:1、早川 雅代:1、若尾 文彦:1

1:国立がん研究センター・がん対策情報センター

 

目的:がん診療連携拠点病院(以下、拠点病院)の整備指針において、拠点病院はPDCAサイクルを確保すること、またがん相談支援センターは利用者のフィードバックを受ける体制を整えることが望ましいとされている。本研究ではがん相談支援センターの利用者評価のパイロット調査を実施し、本調査項目により把握できる値の特性を明らかにすることを目的とする。

方法:8都道府県の拠点病院、計16施設において質問紙調査を実施した。調査実施期間中(2016年1月~4月)に、各施設のがん相談支援センター利用した全数に対して100名まで調査票を手渡し、郵送にて回収した。配布数は16施設で1090票、回収は685票(回収率62.8%)であった。利用者への説明と配布は各施設、それ以外の実務や集計作業は事務局にて対応した。調査項目は、がん相談支援センターの対応への評価について14項目、その他属性等に関する項目8項目である。

結果:5段階尺度で把握した13項目のがん相談支援センターのサービスに関わる利用者の評価は7因子「相談支援センター・相談員のプロセス」「相談支援の短期的アウトカム」「相談支援の中期的アウトカム」「相談支援の長期的アウトカム」「総合満足度」「相談支援センターの特有の中立の立場」「相談支援センターへのアクセス」で構成されるものとして理解できた。評価は、いずれの項目においても「とてもそう思う」「ややそう思う」を加えた肯定的な評価をした人の割合は1項目を除きすべて80%を超え、自由記述の大半は相談対応の効果や相談員への感謝を述べるものであった。一方、「とてもそう思う」と回答した割合は、項目によって30.6%~74.7%と分布に差があり、施設により異なる傾向がみられた。がん相談支援センターへの来談理由は施設によって分布が異なっており、がん相談支援センターへの評価は属性や来談理由により回答傾向が異なる項目もみられた。

まとめ:がん相談支援センター利用者調査は、施設や項目により回答分布に差が見られたことから、提供されたサービスに対する利用者のフィードバックとして一定の意義があるものと考えられた。一方で、がん相談支援センターの来談理由等にも異なる傾向が見られることから、単純に施設間比較として用いるべきものではなく、それぞれの現場の状況や経時的な変化と共に個々の結果を考察し、改善に役立てるべきものであると考えられた。

キーワード

臓器別:その他

手法別:医療政策

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