演題抄録

一般口演

開催概要
開催回
第55回・2017年・横浜
 

がん患者の家族向け情報支援のあり方に関する検討 第2報~患者の視点から

演題番号 : O33-1

[筆頭演者]
早川 雅代:1 
[共同演者]
浦久保 安輝子:1、高山 智子:1

1:国立研究開発法人国立がん研究センターがん対策情報センター

 

【背景・目的】
患者を身近で支える家族は、第二の患者といわれるにもかかわらず、家族自身の困りごとに焦点をあてた検討は少ない。家族の状態が患者の生活の質に影響するとの報告もあり、患者のみならず家族に焦点をあてた支援が求められている。本研究では、がん患者を対象とした調査の分析により、患者の家族の困りごとの解決に向けた情報支援のあり方に関する検討を行った。
【方法】
がん患者(国立がん研究センターがん対策情報センター患者・市民パネル)97人を対象として、患者の視点からのがん患者の家族の困りごとに関するアンケート調査を実施した。家族の社会的、心理的、物理的な困りごとについて「家族を心配したか」「困りごとを解決するための情報が得られたか」について3段階の評価及び「12種類の情報源の中で活用したもの」について質問し、その回答を分析した。
【結果】
62名(回答率67%)より回答を得た。社会的、物理的、心理的な困りごとについては、各々39%、42%、42%が心配したと回答し、23%、28%、28%がその困りごとを解決するための情報が得られなかったと回答した。利用した情報源は、平均4.3種類であり、最も役立った情報源は、"インターネット32.3%""患者会・サロン19.4%""医療者14.5%""書籍11.3%"の順に多かった。
情報が得られなかった人は利用した情報源の数の平均が5.6種類、情報が得られた人は、4.0種類であり、情報が得られない人ほど有意に(t検定、P=0.028)多くの情報源を利用していた。また、情報源と情報の取得の有無に関するクロス集計では"患者・家族対象のセミナー""患者・家族向けパンフレット"では必ずしも情報を得られていないが、"患者会・サロン"を利用した場合には情報を得られている傾向が高かった。
【考察・結論】
患者が家族のために情報を探す場合には、"インターネット"を情報源とすることが多く、患者会や医療者などの対面での情報入手手段が情報を補完している可能性が考えられた。情報が探せない場合には、探索チャネルを増やして探している傾向が見られたが、"患者・家族対象のセミナー""患者・家族向けパンフレット"のような、単発的な情報では情報を得られてはいないことが示唆された。さらに、社会的な困りごとである"家族が仕事を続けること"に関する情報については、情報源の種類が多い傾向が見られたことから、情報の不足が考えられ今後の情報の充実が期待される。

キーワード

臓器別:その他

手法別:患者支援

前へ戻る