演題抄録

一般口演

開催概要
開催回
第55回・2017年・横浜
 

OSNATM法による大腸癌リンパ節転移診断の臨床的意義:11施設による前向き研究

演題番号 : O28-1

[筆頭演者]
古畑 智久:1 
[共同演者]
山本 浩文:2、能浦 真吾:3、猪股 雅史:4、加藤 健志:5、三宅 泰裕:6、村田 幸平:7、五十嵐 誠治:8、板橋 道朗:9、林 成興:10、竹政 伊知朗:11、冨田 尚裕:12、松浦 成昭:13

1:聖マリアンナ医科大学・東横病院・消化器・一般外科、2:大阪大学・医学系研究科保健学専攻分子病理学教室、3:独立行政法人労働者健康安全機構大阪労災病院・外科、4:大分大学・医学部・消化器・小児外科学講座、5:独立行政法人国立病院機構大阪医療センター・消化器外科、6:独立行政法人・地域医療機能推進機構大阪みなと中央病院・外科・一般外科、7:独立行政法人労働者健康安全機構関西労災病院・消化器外科、8:財団法人慈山会医学研究所付属坪井病院・病理診断科、9:東京女子医科大学・消化器・一般外科、10:日本大学・消化器外科、11:札幌医科大学・消化器・総合、乳腺・内分泌外科学講座、12:兵庫医科大学・下部消化管外科、13:地方独立行政法人大阪府立病院機構大阪国際がんセンター

 

背景:One Step Nucleic acid Amplification (OSNATM)法は、サイトケラチン19 mRNAをマーカーとしてリンパ節全体を検索する新規リンパ節転移検査法であり、乳癌、胃癌、大腸癌、肺癌で厚生労働省の認可を受けている。我々は、通常行われる1割面病理組織検査でpStage IIと診断された大腸癌の17.6%がOSNA法によってリンパ節陽性と判定されることを報告してきた。本研究では、これらの症例の3年無病生存期間(3Y-DFS)を調査し、OSNA法によるリンパ節転移診断の臨床的意義を検討した。
方法:cN0もしくはcN1と診断された大腸癌患者を国内11施設より前向きに症例登録した。全てのリンパ節は通常のH&E染色による1割面病理組織学的検査により転移診断を行った。加えて、分割可能な大きさのリンパ節(平均9.8個/症例)については半割し、OSNA法による転移診断を行った。UICC(第7版)病期分類にOSNA法による診断結果を加え対象症例を細分類し、各群の3Y-DFSを解析した。
結果:cN0,1大腸癌204症例を前向きに症例登録した。この内、解析対象外となった9症例を除く195症例を解析対象とした(pStage I: n=50, pStage II: n=71, pStage III: n=74)。pStage Iでは2%(1/50)、pStage IIでは15.5%(11/71)がOSNA陽性と判定された。Stage IIの3Y-DFSは、OSNA陰性群は85.0%であるのに対して、OSNA陽性は45.5%と予後不良であり、統計学的に有意な差を認めた(p=0.005)。また、Stage II症例のDFSを規定する因子を検討したところOSNA陽性のみが独立した危険因子であるという結果が得られた(RR=3.935,p=0.025)。
結論:Stage II大腸癌におけるOSNA陽性は再発危険因子であり、OSNA法はハイリスクStage IIの選別に有用と考えられた。OSNA陽性Stage II大腸癌に対する治療戦略については、さらなる検討が必要と考えられた。

キーワード

臓器別:大腸・小腸

手法別:バイオマーカー

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