演題抄録

一般口演

開催概要
開催回
第55回・2017年・横浜
 

原発性仙骨脊索腫に対する根治的陽子線治療

演題番号 : O20-4

[筆頭演者]
相部 則博:1,2 
[共同演者]
出水 祐介:2、松尾 圭朗:2、ノル シャズリナ:2、美馬 正幸:2、永野 史子:2、寺嶋 千貴:2、徳丸 直郎:2、沖本 智昭:2

1:京都府立医科大学・大学院・放射線診断治療学講座、2:兵庫県立粒子線医療センター・放射線科

 

【目的】原発性仙骨脊索腫に対する陽子線治療(70.4GyE/32回, 5回/週)の有効性と安全性を評価する.
【方法】兵庫県立粒子線医療センターにて陽子線治療が施行された原発性仙骨脊索腫症例(適格条件:未治療, cN0M0, 治療後1年以上経過観察が可能)を後方視的に解析し, 治療成績(局所無再発生存率, 遠隔無再発生存率, 無病生存率, 原病生存率, 全生存率), grade 3 以上の有害事象発生率(直腸出血は grade 2 以上; CTCAE ver.4で評価)と治療前後での疼痛 grade の変化 を算出. また, 性別, スペーサーの有無, 腫瘍進展高位, 標的体積, 標的DVHパラメータにて層別化し, 局所再発危険因子を解析. 統計的手法にはKaplan-Meier法, Log rang検定, Cox回帰分析を使用(解析ソフト:SPSS).
【結果】解析対象症例は33例(男:女=18:15, 年齢中央値:71歳, 肉眼的腫瘍体積中央値:165.6cc, スペーサー留置例:11例)で観察期間中央値(範囲)は37ヵ月(14-90ヵ月)であった. 3年の局所無再発生存率, 遠隔無再発生存率, 無病生存率, 原病生存率, 全生存率はそれぞれ88%, 82%, 82%, 96%, 93%であった. 早期有害事象として皮膚炎(grade 3:1例, 3%)を認め, 晩期有害事象として直腸出血(grade 2:1例, 3%), 疼痛(grade 3:2例, 6%), 仙骨骨折(grade 3:2例, 6%), イレウス(grade 3:1例, 3%)を認めた. 治療前後での疼痛 grade の変化は, 低下(45%), 不変(33%), 増加(21%)であった. Log rank検定による単変量解析では, S2以上の腫瘍進展高位(p=0.05), CTV D99 < 57GyE(p=0.009)が有意な局所再発危険因子と考えられたが, Cox回帰分析による多変量解析では有意な危険因子は抽出されなかった.
【結論】陽子線治療(70.4GyE/32回, 5回/週)は有効で安全な治療であった. 局所制御と共に疼痛緩和効果も期待でき, 原発性仙骨脊索腫に対する根治治療として有望な治療法であると考える.

キーワード

臓器別:骨軟部

手法別:放射線治療

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