演題抄録

一般口演

開催概要
開催回
第55回・2017年・横浜
 

食道癌薬物治療におけるQuality of life経時的評価の有用性

演題番号 : O1-4

[筆頭演者]
友成 悠里:1 
[共同演者]
勝田 将裕:2、宮澤 基樹:2、片山 理恵:1、林 智珠子:1、吉田 純子:1、南本 静香:1、森本 杏奈:1、武野 明香:1、山上 裕機:2

1:和歌山県立医科大学・附属病院・看護部、2:和歌山県立医科大学・附属病院・第二外科

 

【背景】癌に対する治療効果判定において、治療による利益の判定としての生存期間や奏効率と共に、不利益の判定として治療中の有害事象の発現時期やQuality of Life(QOL)の正確な評価は重要である。一方で、症状有害事象やQOLは医療者による客観的評価が難しいことが報告されている。当院では、食道癌に対する新規治療法としてがんペプチドワクチン療法を開発している。がんペプチドワクチンは、投与したペプチドに対して誘導される特異的細胞傷害性Tリンパ球(CTL)が抗原特異的に癌を攻撃するため副作用が極めて少なく治療中のQOL維持が期待されるが、これまでQOLの推移を経時的に評価した報告はない。一方、化学療法は治療に伴う副作用に関連したQOLの低下を来すことも少なくないと考えられる。【目的】食道癌治療としてがんペプチドワクチン療法および化学療法の症状有害事象およびQOLをPatient reported outcomeとして経時的に評価する。【方法】標準療法不応の進行・再発食道癌に対する新規ペプチドワクチン療法の第Ⅰ/Ⅱ相臨床試験登録患者と食道癌化学療法施行患者を対象に治療開始前から1コース終了までweeklyに患者自らQOL調査表に記入した。QOL調査票は、EORTC-C30を用いた。【結果】食道がんペプチドワクチン療法治療中患者17例の解析では、Global health statusやFunctional scalesは維持された。また、症状有害事象であるSymptom scalesも治療中大きな変動なく概ね維持された。一方、化学療法施行患者20例のGlobal health statusは治療中に著しく低下するが、一コース終了時には治療前の水準まで回復していた。Functional scalesは治療中に大きな変動はなかったが、Symptom scalesではweeklyに症状有害事象程度の変化を評価できた。【結論・考察】食道癌に対するペプチドワクチン療法ではQOLは維持され、症状有害事象の変化も認めなかった。一方、化学療法ではQOLの低下および症状有害事象の変化を経時的に評価できることが示唆された。今後は様々な癌腫に対する治療おいても、Patient reported outcomeを用いたQOLや有害事象を経時的に評価することが有用と考えられる。

キーワード

臓器別:食道

手法別:QOL

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