演題抄録

がん診療ガイドライン統括・連絡委員会企画シンポジウム

開催概要
開催回
第55回・2017年・横浜
 

頭頸部がん診療ガイドライン 2018

演題番号 : GL-6

[筆頭演者]
丹生 健一:1 

1:神戸大学・大学院医学研究科・耳鼻咽喉科頭頸部外科学分野

 

頭頸部には視覚・聴覚・平衡覚・嗅覚・味覚・喉頭などヒトが人として生きていくために欠かすことができない感覚やコミュニケーションに関わる臓器と、摂食・嚥下・呼吸など生命維持に必須の臓器が存在するため、頭頸部癌の治療では根治とともに生活の質の維持が求められ、1960年代より手術、放射線治療、化学療法を組みあわせた様々な集学的治療が行われてきた。しかし、頭頸部癌の発生数は年間約25000例と比較的少なく、しかも口腔・鼻副鼻腔・上咽頭・中咽頭・下咽頭・喉頭・唾液腺など様々な臓器が含まれることから、十分な症例数を確保して無作為化介入臨床試験を行い、個々の症例に対する最適な治療法を選択するガイドラインとなるエビデンスを創出することは難しい。こうした背景から、日本頭頸部癌学会では、現行の日本頭頸部癌学会の全国症例登録システムを整備してより多くの症例を登録し、関連学会の協力を得てオールジャパン体制でビッグ・データを活用できる体制を構築した。全国症例登録システムを活用し、無作為化介入試験が困難な機能温存手術、臓器・機能温存治療、機能再建手術等について、ビッグ・データによる非介入観察研究を行って我が国発のエビデンスを創出し、生命維持と社会生活に必須の臓器と機能の温存を目指した治療、根治とQOLの両立を目指した治療の最適化を目指している。

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