演題抄録

ワークショップ

開催概要
開催回
第54回・2016年・横浜
 

大腸癌レゴラフェニブ療法の疲労・倦怠感に対する経口ステロイドによる予防の検討

演題番号 : WS92-5

[筆頭演者]
佐竹 悠良:1 
[共同演者]
宮本 裕士:2、谷岡 洋亮:3、辻 晃仁:1、朝山 雅子:4、白石 猛:5、結城 敏志:6、小髙 雅人:7、牧山 明資:8、小松 嘉人:6、佐伯 浩司:9、沖 英次:9、江見 泰徳:10、馬場 秀夫:2、前原 喜彦:9

1:地方独立行政法人神戸市民病院機構神戸市立医療センター中央市民病院・腫瘍内科、2:熊本大学・大学院・消化器外科、3:独立行政法人労働者健康福祉機構岡山労災病院・腫瘍内科、4:埼玉県立がんセンター・消化器内科、5:日本赤十字社松山赤十字病院・臨床腫瘍科、6:北海道大学・病院・腫瘍センター、7:医療法人薫風会佐野病院・消化器がんセンター、8:独立行政法人・地域医療機能推進機構九州病院・血液・腫瘍内科、9:九州大学・大学院・消化器・総合外科、10:社会福祉法人恩賜財団済生会支部福岡県済生会福岡総合病院・外科

 

背景:進行再発大腸癌患者に対して、レゴラフェニブはサルベージラインの治療薬として有用性が示されているが、主な副作用の一つである疲労及び倦怠感によって治療中止を要することがある。抗癌剤治療に伴う疲労・倦怠感に対しては、経口ステロイド剤がしばしば使用されるが、そのエビデンスは限られている。今回我々は進行再発大腸癌レゴラフェニブ療法における疲労・倦怠感に対する経口ステロイド剤の予防投与の検討-無作為化、プラセボ対照、二重盲検、第II相臨床試験-KSCC1402/HGCSC1402試験を行ったので報告する。

方法:標準治療不応・不耐の進行再発大腸癌で、レゴラフェニブによる治療が予定された患者を、経口ステロイド(dex; デキサメタゾン2mg/日)群とプラセボ(PLC)群に1:1割付し、レゴラフェニブ(160mg/日、3週投薬1週休薬)投与とともに開始した。主要評価項目はプロトコール治療期間(投与開始後4週間)における全グレードの疲労・倦怠感( CTCAE v.4)の発現率とし、副次評価項目はPatient Reported Outcome (PRO) 評価による疲労・倦怠感の発現率(CTCAE v.4)、有害事象、相対用量強度とした。奏効率、病勢制御率、無増悪生存期間及び全生存期間については探索的評価項目とした。

結果:2014年10月から2015年12月までに74名が本試験に登録され、無作為化割付けされた(dex群37名、PLC群37名)。患者背景は両群間で偏りは認められなかった。プロトコール治療期間に発現した全グレードの疲労・倦怠感の割合は、CTCAE評価においてdex群:58.3%、PLC群:61.1% (p=0.8101)、PRO CTCAE評価においてdex群:47.2%、PLC群:58.3% (p=0.3450)であった。グレード2以上の疲労・倦怠感の発現割合はCTCAE評価においてdex群:19.4%、PLC群:38.9% (p=0.0695)、PRO CTCAE評価においてdex群:27.8%、PLC群:52.8% (p=0.0306)であった。レゴラフェニブの投与に伴う主な有害事象は、両群ともに手足症候群が最も多かった(75.0% vs. 86.1%)。

結語:大腸癌レゴラフェニブ療法における疲労・倦怠感への経口ステロイドの予防投与の有用性が示唆された。

キーワード

臓器別:大腸・小腸

手法別:臨床試験

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