演題抄録

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開催回
第54回・2016年・横浜
 

思春期・若年成人急性リンパ性白血病に対し小児プロトコールで治療を行った4症例

演題番号 : WS84-1

[筆頭演者]
澁谷 亜紀子:1 
[共同演者]
三井 ゆりか:1、石原 晋:1、長瀬 大輔:1、藤野 春香:1、倉石 安庸:1、名取 一彦:1

1:東邦大学・医療センター大森病院・血液腫瘍科

 

思春期・若年成人急性リンパ性白血病(Acute Lymphoblastic Leukemia:ALL)の治療方針は、小児科と内科の中間であり両者により治療が行われ、統一された治療がなかったが、近年この年代のALL患者に対して小児プロトコールで治療された方が内科で治療された方が良好な成績であることが報告された。以降小児プロトコールを用いた臨床研究が計画され従来の治療に比べて治療成績の改善が報告され始めた。また、微小残存病変(Minimal Residual Disease:MRD)を利用することで、従来の予後予測因子と比較しより精密に評価することが可能となっている。MRD陰性例に比し陽性例で優位に再発までの期間が短く、再発率も高いことが報告されている。MRDを用いて再発を検出することで、再発例の治療成績を向上させることが出来る可能性がある。今回当院で経験した小児プロトコールで治療を行った思春期・若年成人ALL4症例を報告する。症例は全て当院で近年5年間に経験した。症例は16歳~19歳(中央値:18.5歳)、男女比2対2、B-ALL2症例、T-ALL2症例、B-ALL2症例とT-ALL1症例はAIEOP-BFM-ALL2000小児プロトコールにて治療を行い、T-ALL1症例はJALSG T-ALL-211-Uにて治療を行った。いずれの症例もMRDを予後予測因子として利用した。B-ALL2症例はMRD time point1及びtime point 2共に陰性であった。T-ALL1症例はJALSG T-ALL-211-Uにて治療を行った症例はtime point1陽性、time point2陰性、AIEOP-BFM-ALL2000小児プロトコールにて治療を行ったT-ALLはtime point1・2ともに陽性であり、最終的に同種造血幹細胞移植を施行した。現在すべての症例が完全寛解を維持している。本4症例を通して、今後も思春期・若年成人急性リンパ性白血病に対するMRDを利用した小児プロトコール治療を行う症例を蓄積することが、思春期・若年成人急性リンパ性白血病の治療成績の改善に必要であると考える。

キーワード

臓器別:造血器・リンパ

手法別:化学療法

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