演題抄録

ワークショップ

開催概要
開催回
第54回・2016年・横浜
 

HBVスクリーニング実施率の向上を目指した薬剤師の取り組み

演題番号 : WS83-2

[筆頭演者]
福井 泰造:1 
[共同演者]
伊藤 達章:2、山﨑 純子:3、神谷 純子:1、谷口 友佳子:1、川﨑 浩一:1

1:国家公務員共済組合連合会佐世保共済病院・薬剤科、2:国家公務員共済組合連合会佐世保共済病院・臨床検査科、3:国家公務員共済組合連合会佐世保共済病院・看護部

 

【背景】「B型肝炎治療ガイドライン」では、HBV再活性化について、化学療法を施行する際はHBV感染をスクリーニングする必要があると示されている。当院では平成25年度までHBV感染のスクリーニング(以下、HBVスクリーニング)は医師に一任しており、実施率が非常に低い状態であった。そのため、平成26年度より注射抗がん剤を開始する患者に対して、薬剤師、検査技師、看護師など多職種の関与を開始し、薬剤師は新規患者の検査状況の確認を行い臨床検査科へ連絡、検査漏れや追加検査の必要性がある場合は主治医に依頼を行うこととした。こういったチームでの関与を開始してから2年経過したため、薬剤師が介入した効果と現状の確認を行うことにした。
【方法】平成25年4月から平成28年3月までの期間において、注射抗がん剤単独、もしくは注射抗がん剤と内服抗がん剤の併用による治療を開始した患者258名を対象とした。年度別のHBVスクリーニング実施率、薬剤師が関与を開始した平成26年度以降において検査依頼した患者の割合、また依頼した検査項目ごとで後ろ向きに調査した。
【結果】抗がん剤開始患者は、平成25年度が79名、平成26年度85名、平成27年度94名。年度別HBVスクリーニング実施率は、平成25年度が7.6%(6名)、平成26年度100%、平成27年度100%。薬剤師の検査依頼については平成26年度が38.8%(33名)、平成27年度が39.4%(37名)。各検査項目の依頼件数などについては現在集計中。
【考察】薬剤師が関与する以前のHBVスクリーニング実施率は7.6%と非常に低い状態であった。薬剤師が関与した平成26年度以降はHBVスクリーニングは100%実施できており、HBVスクリーニング実施率の向上に薬剤師は貢献できている。平成26年度、27年度の検査依頼の割合はほぼ変わっておらず、医師のHBVスクリーニングに対する意識はあまり変化がないように感じる。これら2年間の実績をもとに、薬剤師によるPBPM(Protocol-Based Pharmacotherapy Management)の取り組みとして、HBVスクリーニングによる検査オーダの代行を検討していく予定である。また、注射抗がん剤使用患者には関与出来ているが、内服抗がん剤のみの患者へはほぼ関与出来ていない。今後は内服抗がん剤を使用する患者に対してもチームで関与できる体制を検討していく。

キーワード

臓器別:その他

手法別:チーム医療

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