演題抄録

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開催概要
開催回
第54回・2016年・横浜
 

CISの随伴を認めない筋層非浸潤性膀胱癌の術後follow-up期間に関する検討

演題番号 : WS65-5

[筆頭演者]
中山 雅志:1 
[共同演者]
辻村 剛:1、堀井 沙也佳:1、波多野 浩士:1、中井 康友:1、垣本 健一:1、西村 和郎:1

1:地方独立行政法人大阪府立病院機構大阪府立成人病センター・泌尿器科

 

<目的> CISの随伴を認めない筋層非浸潤性膀胱癌に対するfollow-up必要期間を明らかにすることを目指し、術後の再発時期に関して単一施設において後方視的検討を行う。
<対象・方法>1990年より2014年3月まで膀胱原発膀胱悪性腫瘍に対し単一施設でTURを施行したTaT1症例のうち、CISの随伴を認めない690名/のべ1506例。術後follow-upの膀胱鏡は、基本的に術後2年間は3か月毎に行い、その後は主治医の判断にて適宜施行間隔が延長されていた。EORTC risk tableに基づき再発リスク分類を行い、再発までの期間に関して検討した。非再発率および累積再発率(累積再発症例数/全再発症例数)の算出はKaplan-Meier法を用いた。
<結果> EORTC再発リスク分類は、Low risk群が100例(6.6%)、Inter-low risk群が589例(39.1%)、Inter-high risk群713例(47.4%)、high risk群が104例(6.9%)であった。術後再発を1506例中937例(62.2%)に認めた。非再発例569例における観察期間の中央値は40.5か月であった。術後補助療法としての膀胱内注入療法は223例(14.8%)に施行されていた。
各リスク群の2年/5年/10年非再発率は、Low risk群が71.5/68.9/63.4%、Inter-low risk群が56.1/44.0/35.5%、Inter-high risk群が32.4/21.2/16.7%、High risk群が20.2/15.1/15.1%であった。各リスク群における術後2年/5年/10年時点の累積再発率は、Low risk群が81.8/87.9/93.9%、Inter-low risk群が78.0/93.2/99.0%、Inter-high risk群が87.2/97.5/99.6%、High risk群が96.3/100/100%であった。術後10年以降に再発した症例を7例認めた。全例定期経過観察中の再発であった。
<結語> CISの随伴を認めない筋層非浸潤性膀胱癌においてEORTC再発リスク分類のLow risk群、Intermediate risk群は術後5年以降も累積再発率の上昇を認めた。少数例ではあるが、術後10年以降に再発する症例も認められた。一方、今回の検討ではHigh risk群は全例5年以内に再発していた。
単一施設の後方視的検討結果であるが、CISの随伴を認めない筋層非浸潤性膀胱癌に対する術後のfollow-upに関して、Low risk群、Intermediate risk群は5年以降も定期経過観察が必要であると思われた。

キーワード

臓器別:腎・尿路・膀胱

手法別:診断

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