演題抄録

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開催回
第54回・2016年・横浜
 

表在性膀胱癌に対する抗癌剤即時単回膀胱内注入療法による膀胱内再発抑制効果の検討

演題番号 : WS65-3

[筆頭演者]
木村 有佑:1 
[共同演者]
弓岡 徹也:1、山口 徳也:1、眞砂 俊彦:1、森實 修一:1、引田 克弥:1、本田 正史:1、武中 篤:1

1:鳥取大学・医学部・器官制御外科学講座腎泌尿器学分野

 

【目的】今回当院で施行した初回経尿道的膀胱腫瘍切除術(TUR-Bt)後の抗癌剤即時単回膀胱内注入療法による膀胱内再発の抑制効果を検討した。
【方法】対象は2005年1月から2015年4月までに当科で初回TUR-Btを施行した筋層非浸潤性膀胱癌患者で、3ヶ月以上観察可能であった患者251例。抗癌剤即時単回膀胱内注入療法は、明らかな筋層浸潤が疑われる症例や術中に膀胱穿孔を認めた症例を除いて、2009年より原則全例に実施している。初回TUR-Bt後に抗癌剤即時単回膀胱内注入療法を施行した76例と施行しなかった175例を対象とし、その2群間の初回膀胱内非再発率を後ろ向きに検討した。抗癌剤は2010年まではエピルビシン40mg(13例)、2011年以降はピラルビシン30mg(63例)を術直後に膀胱内へ注入した。TUR-Bt後の初回膀胱内非再発率はKaplan-Meier法、Cox比例ハザードモデルを用いて統計解析を行った。
【結果】男性194例、女性57例、平均年齢75歳(39~100歳)、観察期間の中央値は41.4ヶ月(3.46~131.8ヶ月)であった。抗癌剤即時単回膀胱内注入療法実施群では17例(22.4%)、未実施群では74例(42.2%)に膀胱内再発を認め、膀胱内再発率は実施群で有意に低い結果であった(p=0.015)。多変量解析では腎盂尿管癌の既往または併発(Hazard ratio : 2.547)、抗癌剤即時単回膀胱内注入療法の有無(Hazard ratio : 1.972)、喫煙歴の有無(Hazard ratio : 1.746)が初回膀胱内再発の有意な予測因子であった。
【結論】腎盂尿管癌の既往または併発、喫煙歴がTUR-Bt後の膀胱内再発の有意な予測因子であった。抗癌剤即時単回膀胱内注入療法には、術後膀胱内再発に対する一定の抑制効果があることが示唆された。

キーワード

臓器別:腎・尿路・膀胱

手法別:内視鏡手術

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