演題抄録

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開催概要
開催回
第54回・2016年・横浜
 

進行再発大腸癌に対する一次治療としてのカペシタビン+ベバシズマブ療法

演題番号 : WS52-4

[筆頭演者]
玉川 浩司:1 
[共同演者]
谷口 英治:1、吉川 浩之:1、新田 佳苗:1、佐々木 優:1、土井 茜:2、卜部 和美:2、中場 寛行:1

1:国家公務員共済組合連合会大手前病院・外科、2:国家公務員共済組合連合会大手前病院・薬剤部

 

【目的】高齢者や合併症により強力な多剤併用療法が困難とされる進行再発大腸癌症例に対しては、フッカピリミジン系薬剤とベバシズマブの併用療法が施行されることがある。一方で化学療法の適応となるが、腫瘍量が小さく、かつ無症状といった理由で上記治療が行われる症例がある。カペシタビン+ベバシズマブ(Cape+Bev)療法の自験例より、その効果と問題点を後方視的に検討した。
【方法】2013年~2015年に切除不能施行大腸癌に対する一次治療としてCape+Bev療法を行った9例を後方視的に解析した。検討項目は原発、転移/再発病変に関する情報、治療目的、治療期間と治療効果、とした。これら項目を診療録から収集した。なお、抗EGFR薬を用いない一次治療ではCapeOx+Bev療法を標準的一次治療としている。
【結果】9症例の男女比は女性8例、男性1例、化療開始時の年齢は平均で68.1(57-81)歳。原発巣は盲腸2例、下行結腸2例、S状結腸1例、直腸4例で、全例原発巣切除後であった。9例中RAS野生型は2例、KRAS野生型が1例、KRAS変異型が6例であった。原発巣切除時の診断はStage IVが2例、Stage IIIが7例でうち4例に補助化学療法がなされていた。Cape+Bev療法が適応された理由は高齢が2例、併存症によるものが1例、以前のOxaliplatin投与による末梢神経障害残存が1例。残りの5例は、Oxaliplatin併用は不要との担当医判断によるものであった。治療期間中央値は363日、投与回数中央値は13回であった。RECISTによる効果判定ではPR1例、SDが8例、無増悪生存期間(PFS)は296日であった。Grade 3もしくは休薬を要する有害事象は5例に認められ、血液毒性(好中球減少2例、血小板減少1例)、手足症候群2例、全身倦怠1例であった。治療終了理由は全例が原病進行によるもので、有害事象中止は認めなかった。
【結語】進行再発大腸癌に対するCape+Bev療法は有害事象の管理が容易なことから導入、継続ともに維持管理が容易であった。しかしCapeOx+Bev療法、FOLFOX+Bev療法の既存のデータに比してResponseは低く, PFSが短い傾向にあった。一次治療導入においては有用な選択肢の一つであるが、治療目標と2次治療以降の選択肢を念頭において使用すべきであると思われる。

キーワード

臓器別:大腸・小腸

手法別:化学療法

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