演題抄録

ワークショップ

開催概要
開催回
第54回・2016年・横浜
 

高齢胃癌患者における予後予測因子としてのsystemic inflammatory responseの有用性

演題番号 : WS29-5

[筆頭演者]
三上 城太:1 
[共同演者]
藤田 淳也:1、間狩 洋一:1、岸本 朋也:1、澤田 元太:1、中平 伸:1、中田 健:1、辻江 正樹:1、大里 浩樹:1

1:堺市立総合医療センター・外科

 

【目的】高齢化社会になり、高齢胃癌患者の予後に関する報告が増加している。またsystemic inflammatory responseを評価するいくつかの指標が提唱され、様々な癌における予後予測因子としての有用性が報告されている。そこで、75歳以上の高齢胃癌患者において、systemic inflammatory responseを評価する指標の予後予測因子としての有用性について検討した。
【方法】2008年1月~2010年12月に当院で胃癌に対して胃切除術を行った75歳以上の患者74例を対象として、Glasgow Prognostic Score (GPS)、Neutrophil lymphocyte ratio (NLR)、Platelet lymphocyte ratio (PLR)の予後予測因子としての有用性を検討した。各指標は治療前のデータに基づいて、GPS0 (CRP≦1.0mg/dかつAlb≧3.5 mg/dl)、GPS1 (CRP> 1.0mg/dlまたはAlb<3.5mg/dl)、GPS2 (CRP>1.0mg/dlかつAlb<3.5 mg/dl) とし、NLR は好中球数/リンパ球数、PLR は血小板/リンパ球数を算出し検討した。
【結果】74例のうち、男性は44例で女性は30例であり、年齢の中央値は79歳であった。ステージ(胃癌取扱い規約第13版)はStageI:46例、StageII:19例、StageIII:9例であった。全症例のMSTは57ヵ月であった。GPS0:51例、GPS1:18例、GPS2:5例で、NLR、PLRの中央値はそれぞれ2.2 (0.3-13.8)、129.2 (43.9-584.5)であった。GPS0 vs GPS1-2、NLR2.2以上vs 2.2未満、PLR130以上vs130未満で生存期間を比較すると、MSTはそれぞれ52ヵ月vs37か月、61ヵ月vs56ヵ月、57ヵ月vs57ヵ月であり、GPS1-2の症例はGPS0の症例に比べて有意に予後不良であった(log-rank P=0.001)。
【結語】75歳以上の高齢胃癌患者におけるsystemic inflammatory responseの指標は、予後予測因子としてはGPSが有用である可能性が示唆された。

キーワード

臓器別:胃・十二指腸

手法別:手術療法

前へ戻る