演題抄録

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開催回
第54回・2016年・横浜
 

多発性脳転移に対するガンマナイフ単独治療成績JLGK0901研究 最新の解析結果

演題番号 : WS14-1

[筆頭演者]
芹澤 徹:1 
[共同演者]
山本 昌昭:2、樋口 佳則:3、周藤 高:4、赤羽 敦也:5、川岸 潤:6、城倉 英史:6、山中 一浩:7、佐藤 泰憲:8、四方 聖二:9、永野 修:10

1:築地神経科クリニック・東京ガンマユニットセンター、2:勝田病院・水戸ガンマハウス、3:千葉大学・医学部・脳神経外科、4:独立行政法人労働者健康福祉機構横浜労災病院・脳神経外科、5:NTT東日本関東病院・ガンマナイフセンター、6:古川星陵病院・鈴木二郎記念ガンマハウス、7:大阪市立大学・医学部・脳神経外科、8:千葉大学・医学部附属病院・臨床試験部、9:社会医療法人財団慈泉会相澤病院・ガンマナイフセンター、10:千葉県循環器病センター・ガンマナイフ治療部

 

【目的】5-10個の多発脳転移保有患者に対するガンマナイフ治療(gamma knife radiosurgery, GKS)の有用性を確立するため施行されたJLGK0901研究(UMIN ID: 000001812)の一次解析結果については,The Lancet Oncology (2014) にすでに報告した.今回は,長期生存患者の有害事象発生や高次脳機能維持などを明らかにするため,2年間の経過観察の延長した二次解析結果を報告する.
【方法】JLGK0901研究は,後述する適格基準を満たす10個以下の脳転移症例を前向きに多施設で登録,プロトコールにしたがってGKSを施行,経過観察を行う観察研究で,GKS のエビデンスのある2-4個群に対する5-10個群の非劣性証明試験である.主な適格基準は,1)新規脳転移,2)最大病変体積10cc未満,3)頭蓋内総腫瘍体積15 cc以下,4)髄膜播種所見陰性,5)KPS 70%以上である.試験開始前に,デルタ値0.3,必要症例数1200例と規定した.本邦23のガンマナイフ施設が参加,2009年2月から3年間に1206例が登録,経過観察を2014年12月まで延長し試験終了となった.
【結果】1194例が最終解析対象.原発臓器は肺912例,乳房123例,消化器85例,腎臓36例,その他38例.脳転移個数によりA群(単発455例),B群(2-4個531例),C群(5-10個208例)に分類.主要評価項目であるGKS後の中央生存期間は,A群13.9か月,B群 10.8か月,C群 11.1か月.B群に対するC群間の中央生存期間のHRは0.999,95% CIは0.844-1.184で,非劣性が証明された(非劣勢p値<0.0001).神経死,神経機能低下,髄膜播種,GKS再治療,全脳照射追加についてBC群間で有意差はなかった.しかし新規病巣出現はC群で有意に高かった (Log-rank p=0.046).CTCAEによる有害事象発生,MMSEによる高次脳機能維持は,A群を含む3群間に差を認めなかった.
【結論】2年間の観察期間を延長したJLGK0901研究の最終結果においても,B群に対するC群の非劣性が証明された.また新規病変発生以外,副次評価項目について,BC群間に有意差を認めなかった.本研究の適格基準をみたす5-10個の脳転移に対するGKSの有効性がより高いエビデンスレベルで示されたといえる.

キーワード

臓器別:脳神経

手法別:臨床試験

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