演題抄録

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開催回
第54回・2016年・横浜
 

胃神経内分泌腫瘍(Neuroendocrine neoplasm)の臨床病理学的特徴と手術成績

演題番号 : WS13-5

[筆頭演者]
貝森 美月:1 
[共同演者]
矢島 和人:1、岩崎 善毅:1、大日向 玲紀:1、高橋 一哉:1、高橋 慶一:1、河村 英恭:1

1:がん・感染症センター都立駒込病院・外科

 

【はじめに】神経内分泌腫瘍(Neuroendocrine neoplasm:以下,NEN)は,2010年のWHO分類において,高分化型のNeuroendocrine tumor(以下,NET)と低分化型のNeuroendocrine carcinoma(以下,NEC)に分類されることとなった.またNETは細胞分裂像ないしKi67指数による細胞増殖能をもってGrade 1,2に細分類されたが,いずれも胃原発のNENは非常にまれで,その臨床病理学的特徴や生物学的特徴は明らかではない.本研究の目的は,胃原発NENの外科切除例の臨床病理学的特徴および治療成績を明らかとすることである.
【方法】2007年以降,郭清を伴う胃切除を行った1453名のうち,術後の病理組織診断にてNET,NEC,Mixed adenoneuroendocrine carcinoma(以下,MANEC)のいずれかに診断された15名(1.0%)を対象とした.臨床病理学的因子,手術成績を検討した.腫瘍の詳細は胃癌取り扱い規約14版に準じた.
【結果】組織型はNETが2名,NEC(large cell またはsmall cell type)が7名,Mixed adenoneuroendocrine carcinoma(MANEC)が6名であった.胃切除範囲は幽門側が4名,噴門側が1名,全摘が10名で,郭清範囲はD1が7名,D2が8名であった.組織学的深達度は,T1aが1名,T1bが3名,T2が1名,T3が3名,T4aが2名,T4bが2名で,組織学的リンパ節転移はN0が8名,N1が2名,N2が3名,N3が2名であった.免疫組織化学では,Synaptophysin陽性は全15名,Chromogranin A陽性が13名,CD56陽性が13名あった.記載のあった5名では,核分裂像数(/10HPF)は<2個が1名,2-20個が3名,>20個が1名であった.Ki-67指数は<2%が1名,3-20%が2名,>20%が2名であった.術後化学療法は7名に施行され,完全切除後の補助化学療法が5名,腫瘍遺残のためが2名であった.再発・再燃は6名に認め,血行性再発が4名,リンパ行性再発が2名,腹膜再発が2名であった(重複あり).
【結語】当科での胃原発NEN切除例では,6名が腺癌との混在でいわゆるMANEC症例であった.10名に胃全摘術が必要であり,T2以深が11名,7名がリンパ節転移陽性であった.NEN外科切除例では進行状態で発見されることが多く,胃癌と同様な治療が行われているが,集学的治療の有効性や遠隔成積については多数例での検討が必要である.

キーワード

臓器別:NET(神経内分泌腫瘍)

手法別:集学的治療

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