演題抄録

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開催回
第54回・2016年・横浜
 

膵神経内分泌腫瘍に対するスーテントカプセル使用成績調査

演題番号 : WS13-2

[筆頭演者]
伊藤 鉄英:1 
[共同演者]
豊島 康治:2、朴沢 博之:2、遠藤 穣:2、阪野 茂生:2、大木 恵美子:2

1:九州大学大学院医学研究院・病態制御内科学、2:ファイザー株式会社

 

【背景】マルチキナーゼ阻害薬のスーテントカプセル(本剤)は「イマチニブ抵抗性の消化管間質腫瘍(GIST)」および「根治切除不能又は転移性の腎細胞癌(RCC)」を適応症として2008年4月に製造販売承認を取得し、その後2012年8月に「膵神経内分泌腫瘍(pNET)」に対する適応症が追加された。既に日本人pNET12例を対象とした国内第Ⅱ相試験の有効性及び安全性が報告されているが、今回製造販売後にpNETを対象とした使用成績調査を実施したので、実臨床下における本剤の安全性及び有効性の解析結果を報告する。
【方法】pNET専門医が在籍する23施設を特定施設とし、これらの特定施設において効能追加承認日(2012年8月)から2015年9月において登録された62例を解析対象とした。観察期間は24週間とした。
【結果】 安全性解析対象62例の年齢中央値は57(29~77)歳、48.4%は男性、95.2%はECOG Performance Status 0あるいは1であった。82.3%は非機能性であり、機能性の内訳(重複あり)はガストリノーマ11.3%、インスリノーマ4.8%、グルカゴノーマ3.2%だった。69.4%が初回投与量37.5mgであり、投与中止が50.0%に認められた。CTCAE全グレードの副作用発現率は93.5%であり、主な副作用は血小板数減少(33.9%)、 下痢(27.4%)、好中球数減少(25.8%)、高血圧(24.2%)および手足症候群(24.2%)であった。CTCAEグレード3以上の副作用は43.5%であり、主な副作用は好中球数減少(16.1%)、血小板数減少(14.5%)、高血圧(6.5%)および白血球数減少(6.5%)であった。有効性の解析対象は51例であり、 観察期間における最良総合効果の奏効率(CRおよびPR)は13.7% 、病勢コントロール率(CR, PRおよびSD)は70.6%であった。
【結語】本調査により、実臨床下におけるpNET に対する本剤の安全性プロファイルは、既に報告されたGISTおよびRCCを対象とした特定使用成績調査の結果と同様の傾向であり、pNETで新たに見いだされた安全性の問題はなかった。

キーワード

臓器別:NET(神経内分泌腫瘍)

手法別:分子標的治療

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