演題抄録

ワークショップ

開催概要
開催回
第54回・2016年・横浜
 

stage 4胃癌に対するDCS療法と切除を基軸とした集学的治療の有効性

演題番号 : WS102-6

[筆頭演者]
尾山 勝信:1 
[共同演者]
伏田 幸夫:1、木下 淳:1、大畠 慶直:1、廣瀬 淳史:1、岡本 浩一:1、中沼 伸一:1、牧野 勇:1、中村 慶史:1、林 泰寛:1、宮下 知治:1、田島 秀浩:1、高村 博之:1、二宮 致:1、太田 哲生:1

1:金沢大学・大学院医学系研究科・消化器・腫瘍・再生外科

 

【背景】集学的治療の進歩により高度進行胃癌の予後は向上してきている。これまで根治不能とされてきたstage4胃癌においても集学的治療により根治が得られる症例も経験される。当科ではDCS療法と切除を基軸とした集学的治療を行ってきており、その治療経験より得られた知見を報告する。【対象】当科で2006年から2015年4月までにDCS療法を行ったstage4胃癌67例を対象に検討を行った。【結果】MSTは20.2ヵ月で、3年生存率は37%であった。転移部位はPAN(16a2/b1):42例、遠隔リンパ節転移(16a1/b2も含む):27例、血行性転移:6例、腹膜播種:13例、肝転移:24(単発:3例)で、非治癒因子数は1因子:38例、2因子:20例、3因子以上:9例であった。切除は46例(根治切除:30例)に行われた。予後因子として、単変量解析では、化療前のresectability、切除の有無、腹膜転移の有無、化療の効果、血行性転移の有無、非治癒因子数、performance statusに有意差が認められた。多変量解析では、化療前のresectability、切除の有無のみが抽出された。加療前よりpotentially resectable(16a2/b1にとどまるPAN転移or単発の肝転移症例)な症例では3年生存率:77%、5年生存率:64%が得られていた。marginally resectable (potentially resectableと腹膜播種症例をのぞくstage4)で3年生存率:28%、5年生存率:14%、腹膜播種を伴う症例には3年以上生存した症例はなかった。【考察】DCS療法と切除を基軸とした集学的治療により良好な予後が得られた。potentially resectableと考えられる(非治癒因子がNo.16a1/b1 LNや単発の肝転移のみ)症例ではDCS療法後に根治的な切除を行うことにより良好な予後が得られ、集学的治療のよい適応と考えられる。それ以外の症例でも、化学療法が奏功し切除を行うことにより良好な予後が得られる症例があり積極的治療の有用性は認められた。しかしながら、腹膜播種を伴う症例の予後はいまだ不良であり、さらなる方策が必要と考えられる。

キーワード

臓器別:胃・十二指腸

手法別:集学的治療

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