演題抄録

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開催概要
開催回
第54回・2016年・横浜
 

Stage Ⅱ/Ⅲ 胃癌S-1補助化学療法症例の治療成績と再発形式の検討

演題番号 : WS101-3

[筆頭演者]
江間 玲:1 
[共同演者]
山下 継史:1、石井 智:1、鷲尾 真理愛:1、三重野 浩朗:1、森谷 宏光:1、細田 桂:1、渡邊 昌彦:1

1:北里大学・医学部・外科学

 

[背景] われわれは,Stage II/III進行胃癌の術後化学療法確立のため ACTS-GC 試験に参加し,その治療成績を報告してきた.[対象と方法] 2003年から2010年の期間において,根治術後に S-1 補助化学療法が行われたStage II/III 進行胃癌患者168例を対象とした.上記168例の単変量予後解析を胃癌取扱い規約第13版,第14版で各々 Log-rank test により解析し,その再発形式と特徴に関して検証した.観察期間中央値は60ヵ月であった.[結果] (1) 5年RFSは,[Stage II (n=57), 81.9% vs Stage III (n=111), 53.3%],(p=0.0002, 第13版) および[Stage II (n=50), 77.4% vs Stage III (n=118), 56.9%],(p=0.0091, 第14版)であり,Stage IIIはStage IIに比較し,有意に予後不良であった.第14版におけるStage IIIのサブグループ解析による5年RFSは,[Stage IIIA (n=45), 73.1% vs Stage IIIB (n=36), 57.4% vs Stage IIIC (n=37), 35.7%],(p=0.0026)であり,Stage IIICは特に予後不良であった.(2) 再発症例56例における第14版Stage別の内訳は,Stage IIA/IIB 8例,Stage IIIA/IIIB 25例,Stage IIIC 23例であった.(3) Stage IIICの初回再発形式(重複例含む)の内訳は,局所再発2例,領域内リンパ節再発4例,領域外リンパ節再発11例,腹膜播種8例,遠隔転移5例(肝転移3例,肺転移2例)であった.Stage IIIA/IIIBのリンパ節再発に関しては,領域内リンパ節再発8例,領域外リンパ節再発4例であり,Stage IIICはStage IIIA/IIIBに比較し,領域外リンパ節再発率が有意に高かった(p=0.038).腹膜播種および遠隔転移の再発に関しては,Stage IIICとStage IIIA/IIIBの間で同等であった.[総括] 胃癌取扱い規約第14版におけるStage IIICは,Stage IIIA/IIIBに比較し,有意に予後不良であり,その再発形式は領域外リンパ節再発が多かった.Stage IIIC症例に対しては現状治療においても十分な予後改善効果は得られておらず,新たな治療戦略を考慮する必要があると考えられた.

キーワード

臓器別:胃・十二指腸

手法別:化学療法

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