演題抄録

ワークショップ

開催概要
開催回
第54回・2016年・横浜
 

腟癌の放射線療法―日本放射線腫瘍学研究機構(JROSG)多施設調査―

演題番号 : WS100-4

[筆頭演者]
生島 仁史:1 
[共同演者]
若月 優:2,3、有賀 拓郎:4、兼安 祐子:5,6、徳丸 直郎:7,8、礒橋 文明:9、伊井 憲子:10、宇野 隆:11、大野 達也:12、戸板 孝文:4

1:徳島大学・大学院ヘルスバイオサイエンス研究部・放射線治療学分野、2:独立行政法人放射線医学総合研究所重粒子医科学センター病院、3:自治医科大学・放射線科、4:琉球大学・大学院医学研究科・放射線診断治療学、5:独立行政法人国立病院機構福山医療センター・放射線治療科、6:広島大学・病院・放射線治療科、7:佐賀大学・放射線科、8:兵庫県立粒子線医療センター、9:大阪大学・医学部附属病院・オンコロジーセンター、10:三重大学・医学部附属病院・放射線治療科、11:千葉大学・大学院医学研究院・画像診断・放射線腫瘍学、12:群馬大学・重粒子線医学研究センター

 

[目的]
腟癌に対し本邦で施行されている根治的放射線治療法を調査し治療成績を明らかにする。
[対象と方法]
2000年1月~2010年3月の間に日本放射線腫瘍学研究機構(JROSG)婦人科腫瘍委員会に所属する10施設において、根治的放射線治療あるいは化学放射線治療を施行した腟癌新鮮例の治療方法と治療成績を後方視的に検討した。
[結果]
99例の腟上皮内腫瘍および腟癌新鮮例に対し根治的放射線治療が施行されていた。年齢は33~95歳(中央値72歳)、病理学的診断はhigh grade squamous intraepithelial lesion/扁平上皮癌/腺扁平上皮癌/腺癌/悪性黒色腫が 9/86/2/1/1例、臨床進行期は vaginal intraepithelial neoplasia/I/II/III/IVA期が9/34/36/16/4 例であった。治療方法は71% (70/99例)が外部放射線治療と密封小線源治療の併用、21%(21/99例)が密封小線源治療単独、8% (8/99例)が外部放射線治療単独であった。外部放射線治療は前後対向2門あるいは4門照射で40~60Gy/20~30分割が照射され、適宜中央遮蔽が挿入されていた。密封小線源治療が施行された症例のうち92% (84/91例)は192Irによる高線量率腔内照射で腟粘膜下5mmを線量評価点とし10~38Gy/2~6分割が照射されていた。組織内照射は7%(6/91例)、腔内と組織内のハイブリット照射は1%(1/91例)であった。シスプラチンを主体とした化学療法が29例に同時併用されていた。経過観察期間中央値79月で29例が死亡し、そのうち21例が原病死であった。5年全生存率は78%、5年局所制御率は83%、5年無遠隔転移生存率は91%、5年無増悪生存率は76%。臨床病期ごとの全生存率はvaginal intraepithelial neoplasia /I/II/III/IVA期でそれぞれ89/94/71/56/75%、局所制御率は 100/94/77/74/75%であった。全生存率に関し単変量・多変量解析で有意な予後因子はPSと腫瘍最大径であった。Grade3の晩期放射線有害事象が直腸、膀胱、骨盤骨において8% (8/99例)に生じていた。
[結論]
腟癌の根治的放射線治療では子宮頸癌に準じた治療法が行われており、同等の治療成績が得られていた。

キーワード

臓器別:子宮

手法別:放射線治療

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