演題抄録

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開催回
第54回・2016年・横浜
 

子宮癌肉腫術後全身化学療法を行った14例の検討

演題番号 : WS100-2

[筆頭演者]
笠松 由佳:1 
[共同演者]
武隈 宗孝:1、角 暢浩:1、久慈 志保:1、田中 晶:1、高橋 伸卓:1、安部 正和:1、平嶋 泰之:1

1:静岡県立静岡がんセンター・婦人科

 

目的:
子宮癌肉腫は、完全切除例であっても再発率が高く、術後補助療法が推奨されるが、エビデンスの高い標準治療は確立していない。当院では、子宮癌肉腫に対する術後補助化学療法として、GOG108試験をもとにIfosfamide+Cisplatin(IP)療法を基本方針としている。我々の行っている子宮癌肉腫に対する術後補助化学療法について、後方視的な検討を行った。
方法:
2002年9月(開院時)から2012年12月までに、当院で初回治療として手術後全身化学療法を行った子宮癌肉腫14例を対象とし、IP療法を行った群とIP療法以外の化学療法を行った群(Paclitaxel+Carboplatin(TC)療法、Ifosfamide単剤療法、Adriamycin+Cisplatin(AP)療法)に分類し、生存率の差や毒性の違いについて、後方視的に検討した。
結果:
全14例中、早期癌肉腫(FIGO I-II期)はIP群7例、非IP群1例で、早期癌肉腫8例における死亡例は1例のみであった。無増悪生存期間(PFS)の中央値は両群ともに66.4ヶ月であった。
一方、進行癌肉腫(FIGO III-IV期)はIP群4例、非IP群2例で、PFSの中央値はそれぞれ5.6ヶ月、17.5ヶ月であり、非IP群はIP群に比べ予後良好である傾向にあった(p=0.05)。全生存期間(OS)の中央値はIP群17.4ヶ月、非IP群36.3ヶ月であり、有意差は認めなかった(p=0.71)。
予後規定因子を多変量解析すると、進行期が独立した因子として抽出されたが、化学療法レジメンによる差はみられなかった。
次に、G3以上の毒性をIP群と非IP群で比較した。好中球減少はIP群10例(91%)、非IP群2例(67%)にみられたが、有意差は認めなかった(p=0.39)。貧血はIP群1例(9%)にみられたが、有意差は認めなかった(p=0.10)。両群ともG3以上の非血液毒性は認めなかった。
結論:
早期子宮癌肉腫は予後良好であったが、進行子宮癌肉腫においては、IP療法以外の化学療法はIP療法に比べ長い無増悪生存期間を得られた。毒性は、IP療法で出現頻度がやや高い傾向にあった。

キーワード

臓器別:子宮

手法別:化学療法

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