演題抄録

がん診療ガイドライン統括・連絡委員会主催 シンポジウム

開催概要
開催回
第54回・2016年・横浜
 

軟部腫瘍診療ガイドラインの検証

演題番号 : S23-8

[筆頭演者]
土谷 一晃:1 
[共同演者]
井形 聡:1、比留間 徹:2、阿江 啓介:3、松本 誠一:3

1:東邦大学・医学部整形外科、2:地方独立行政法人神奈川県立病院機構神奈川県立がんセンター・骨軟部腫瘍科、3:公益財団法人がん研究会有明病院・整形外科

 

軟部肉腫の発生頻度は10万人対約2名で希少がんに分類されるが、subtypeを含めると多くの種類があり、様々な病態を呈することが知られている。臨床的には、軟部肉腫の多くは無痛性の結節性腫瘤として蝕知され、特徴的な所見が乏しく、診断には生検による病理組織診断が不可欠である。また、時に病理診断の難解な症例や例外的な症例が存在し、この点がpitfallとなり、専門的な知識と経験が必要とされることがある。治療については、広範切除が標準的手術であり、症例に応じて化学療法が行われている。
一方、表在性軟部腫瘍については、本邦では、整形外科に加え、に形成外科や皮膚科などで外科的治療が行われているが、安易な単純切除が行われると侵襲の大きな追加手術が必要となり、診療科横断的な診断手順や手術治療の均一化の必要性が論じられている。また、四肢以外の後腹膜や内臓などに発生した肉腫に対しては発生臓器の担当科が治療を行っているが、化学療法の均一化や集約化の必要性が論じられている。
現在、骨・軟部腫瘍領域における診療ガイドラインとしては「日本整形外科学会監修・軟部腫瘍診療ガイドライン(第2版)」があるが、前述した本邦における軟部腫瘍の診療の現状の中で、実際の医療の現場で、本ガイドラインがどのように活用され、どのような評価を受けているかの実態を知る目的でアンケート調査を行い、本ガイドラインの検証を行った。
軟部腫瘍診療ガイドランの利用状況や内容に対する意見に加え、表在性肉腫の手術療法、肉腫に対する化学療法の集約化などに関する質問事項からなるアンケートを作成し、日本整形外科学会骨軟部腫瘍専門施設、主な日本整形外科学会専門医認定施設、日本形成外科学会皮膚腫瘍外科分野指導医などを対象に、無記名による郵送法で配布、収集した。
現在、アンケートの回収作業中であり、回収結果から、普及状況や評価、内容に関する意見、診療科別の考えなど集計し、本ガイドラインの普及や次回の改定に反映させたいと考えている。

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