演題抄録

シンポジウム

開催概要
開催回
第54回・2016年・横浜
 

希少がんの新治療法確立にむけての課題

演題番号 : S11-5

[筆頭演者]
武田 真幸:1 

1:近畿大学・医学部・腫瘍内科

 

罹患率の低い希少がんは、症例数の少なさから、また収益の見込み等から製薬企業も手が出しづらい領域である。また、軟部肉腫等では、専門医療機関とそれ以外の医療機関での病理診断の精度が異なることが報告されており、希少がんの集約化が叫ばれている。これらに関与する基礎研究者・臨床研究医の少なさも、Translational Researchや新薬開発の遅れに拍車をかけている。しかしながら、近年希少がんに関しても、海外を中心に第Ⅲ相試験が実施され、殺細胞性抗がん剤を中心とした幾つかの薬剤が承認に至っている。分子生物学の発展に伴い、頻度の高いがん腫である肺癌や、胃癌等では、がん化に関与するドライバー遺伝子が同定され、それらの遺伝子異常に対する分子標的薬剤の導入により従来の抗がん剤の効果を凌駕する成績が得られてきている。また、安価かつ多数の遺伝子を一度に測定可能な次世代シーケンサー等の臨床導入により、希少がんに於いても、他のがん腫で同定されている共通のドライバー遺伝子が同定されつつある。これらの現状及び問題点について言及するとともに、希少がんに対する近畿大学の取り組みについて紹介する。

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