演題抄録

一般演題 (示説)

開催概要
開催回
第54回・2016年・横浜
 

局所再発との鑑別が困難であった直腸癌術後子宮転移の1例

演題番号 : P9-5

[筆頭演者]
太田 竜:1 
[共同演者]
左近 龍太:1、井上 貴博:1、佐藤 俊:1、小根山 正貴:1、網木 学:1、成田 和広:1、後藤 学:1、山崎 将人:1

1:川崎幸病院消化器病センター・外科

 

【はじめに】直腸癌は、縫合不全症例では局所再発を生じるリスクが高いことが知られている。今回我々は、局所再発との鑑別が困難であった直腸癌術後子宮転移の1例を経験したので報告する。【症例】48歳女性。2014年2月閉塞性直腸癌の診断にて入院。精査にて多発肝転移を伴っていた。肝転移はcoversionを目指した化学療法を行う方針とし、原発巣に対して低位前方切除術を行った。術後縫合不全を生じたため回腸人工肛門造設術を行った。RAS遺伝子変異のないことを確認し、肝転移に対してP-mab+mFOLFOX6による化学療法を導入した。6サイクル施行したところ肝転移は縮小し、切除可能と判断して2014年9月拡大肝右葉切除術を行った。2014年11月不正性器出血を生じ婦人科受診。子宮膣浸潤を伴う局所再発の診断。仙骨浸潤も疑われたため、P-mab+mFOLFOX6のresponderと判断し化学療法を継続した。合計21サイクル施行し局所再発病変は縮小傾向であったが、grade3の末梢神経障害を生じたためB-mab+FOLFIRIによる化学療法に変更した。8サイクル施行して画像評価を行ったところ、腫瘍は子宮頸部近傍に限局し遠隔転移は認められなかった。仙骨浸潤は否定され根治切除の適応と判断し、2016年3月再発腫瘍切除を行った。骨盤内臓器全摘術を予定していたが、直腸吻合部周囲の腫瘍性病変は認めず、膣後壁との剥離が可能であった。直腸を温存した骨盤内臓除臓術を行った。腫瘍は子宮頸部から子宮膣部に存在し、膀胱浸潤を伴っていた。病理組織診では、同部位に55x45mm大、切除した直腸癌と類似した高分化型腺癌で、免疫染色にてCDX-2(3+)、CA19-9(-)、P53(-)であり直腸癌子宮転移と診断された。合併症なく経過され、術後補助化学療法を行い経過観察中である。【まとめ】直腸癌の再発形式にはまれであるが近傍臓器への血行性転移も考慮すべきと考えられた。

キーワード

臓器別:大腸・小腸

手法別:手術療法

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